今日の試合速報

開幕招待
開幕招待

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【J1:第11節 川崎F vs 柏】プレビュー:2連勝ながら失点が続く川崎Fは守備力に向上が見られるか? ここ4戦未勝利の柏は、反撃のきっかけとしたいところ(12.05.11)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
闘莉王を前線に上げ、何が何でも得点を奪うのだとの明確な意思を示す名古屋を相手に、川崎Fは1点のリードを保ち続けた。苦しい試合展開だったこともあり、試合後の川崎Fの選手の表情には安堵感が見て取れた。ただ一人を除いては。

「失点の多さはどうにかしないとダメだと思います」と怒りを押し殺し(たような)険しい表情で名古屋戦を振り返るのはGKの西部洋平。「FWが横パスを取られたのが相手の攻撃の起点だとしても、後ろが踏ん張らないと」とチームメイトに向けた辛辣な言葉を続けた。

西部に対し「何点とっても1点差になってしまうね」と言葉をかけ、苦笑いで空気を弛めようと考えたが、返ってきたのは厳しい言葉だった。西部は憂慮していたのである。

「今は得点力が上がっているので雰囲気もよく、だから失点のところがあやふやになっているところがある。だけど、そこは話し合って減らして行かないとダメだと思います」

チームを心配するがあまり、厳しい言葉が口をついて出てくる西部の思いは痛いほどに分かった。西部は今後、チームメイトが嫌がろうとも厳しいことを言うつもりだと話していた。

川崎Fが風間八宏監督を招聘して終えた直近の3試合で、失点は実に9に上る。1試合3失点のペースであり、これは率直に言って多い。そんな3試合の傾向として見えるのは、前半を優位に運ぶ一方で後半に巻き返されるという展開だった。たとえば名古屋戦では、主に後半にペナルティエリア前のいわゆるバイタルエリアにスペースができており、そこに入る名古屋の選手への対応で後手を踏む場面が続いていた。だから、バイタルエリアに選手を一人配すればいいのではないかと考えたのだが、そうした守り方については名古屋戦後に尋ねたすべての選手から明確に否定された。

選手たちが一様に同じ反応を示したのは、風間監督が選手たちを型にはめ、縛り付けるようなチーム作りをしていないからである。「こうやったら上手くいくという事ではない」(風間監督)と話し、チームづくりの手法として試合中に考えられる、あるパターンを教える事を否定しているのである。

森下俊はそうした風間監督の考えを受け入れる一人。

「試合は刻々と状況が変わる。形を練習していても、半歩ずれたら全く違いますしね」と話す。もちろんダイレクトパスを繋げられた時に崩されているのも事実だが「やられても次に戻れれば。ダイレクトでやられても、どこかで止められればと思います。どこかで遅らせられると思う。1秒でも遅らせられれば3〜4mは帰れますからね」と話し、試合展開を判断し、相手のプレーを予測する事を含めて守りたいと述べていた。

守備をパターン化していない分、風間監督のチーム作りは時間が掛かる。ただ「選手にはヤル気がある」(風間監督)という前向きな姿勢もあり、選手たちは難しいタスクに取り組んでいる。その成果というべきか、総失点は多いが、広島戦の4失点が、磐田戦で3失点。名古屋戦では2失点と一歩ずつその失点を減らしてきた。さて、この試合の守備陣は安定感を見せられるのだろうか。

守備に課題を抱える川崎Fと対峙するのは、苦しい状況が続く柏である。昨季のリーグチャンピオンは、今季ここまですでに5敗を喫しており15位に低迷している。その理由をACLに求めるのは簡単だが、もしそれがひとつの要因となっているのだとすれば、試合間隔の空いたこの試合は彼らが反撃を試みる絶好の機会になると言える。昨季は年間わずかに8敗のチームであり、主力選手が抜けたわけでもない。戦闘能力は十分なレベルで維持されていると考えるのが妥当であろう。

たとえば結果的に大敗した前節の広島戦では、0−2の苦境で下を向かず、2点を追いつく力強さを見せていた。また胸トラップからの反転で左足を振り抜いて決めた田中順也のゴールなどは、昨季の彼が発揮していた思い切りの良さが垣間見えるものであり、彼のポテンシャルを示していた。

そもそも柏にはリーグ屈指の選手であるレアンドロ ドミンゲスという選手が変らずに存在感を持っており、彼とのコンビネーションによって右サイドを駆け上がる酒井宏樹の高速クロスには悩まされることになるだろう。左サイドに位置するジョルジ ワグネルも得点力を持つ選手の一人であり、バイタルエリアでは彼らブラジル人選手のスペースをどれだけ削り取れるのかが川崎Fとしてのポイントのひとつとなりそう。今季新加入しながらも、未だに覚醒できていないリカルド ロボの存在も不気味である。

柏は広島戦での5失点を含め、直近の4試合で失点が続いている。ただ、コンスタントに得点も重ねている。その点は守備の改善途上にある川崎Fにとっては気をつけるべきデータであろう。風間体制下でのここ3試合がそうであるように、たとえ川崎Fが得点を積み重ねたとしても、試合時間の経過とともに押し返される試合展開は十分に予想される。スタジアムを訪れるファン・サポーターのみなさんには、緩んだ雰囲気にならないよう選手たちを鼓舞し続けてほしい。

昨季のリーグチャンピオンである柏にとってこの川崎F戦は、川崎Fが広島に1−4と大敗して臨んだ磐田戦と同様に、強く勝利を望む試合となるはず。川崎Fはまだまだ試合展開がイメージしにくい状況にあるだけに、序盤から目の離せない試合となりそうだ。

以上

2012.05.11 Reported by 江藤高志
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2026/02/09(月) 10:00 【週末のゴールをイッキ見!】明治安田Jリーグ百年構想リーグ 全ゴールまとめ【0206-0208】