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【J2:第20節 京都 vs 草津】プレビュー:調子を上げてきた草津を西京極に迎える一戦。京都、「内容」にこだわり「結果」を求める!(12.06.17)

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第18節の山形戦後、大木武監督はこう口にしていた。「勝敗と共に内容ですね。もっともっと相手を圧倒出来る様な状況を作って、次に向かっていきたい」。こだわるべきは内容だ。今、振り返ると本当にその通りだと思う。
前節、京都は愛媛に敗れた。だが、個人的には上々の内容だと思っている。疑問視すべきは山形戦だ。リードしながらなぜ、さらに攻め立てなかったのか? これが本当に不可解だった。内容と結果。あのゲームで、意識を支配していたのは「結果」だったのだと今更ながら思う。「結果から、内容へと落とし込んだ」。だから、リード時、乱暴な言い方をすれば、「残り時間を捨てて、このままのスコアで終わらせたい」戦い方に入ったのだろう。
「内容」の重視とは何か。スコアではなく、自分たちがどういうサッカーをするかに重きを置く戦い方だ。その時、「結果」は「90分力を出し尽くした後」のことなのだ。必要なのは「自分たちの可能性を常に広げよう」とする意識だ。第9節の横浜FC戦から連敗も経験したが、その後5連勝して盛り返した。その時も内容が上がっていった。被シュート数も格段に少なかったはずだ。今、こだわるべきは「結果」よりも「内容」である。大木監督の言葉通り、内容を高める試合に全精力を注ぎ込むべきだろう。第20節、西京極に草津を迎え撃つ。京都、自分たちのサッカーを貫き、内容を高め、勝ちに行く。

前節について、大木監督は「愛媛はDFとFWの間隔を狭めてきて、我々に『?』を投げかけた」と明かした。非常にコンパクトにしてきた愛媛。京都はそこでどうやって対応するかに迫られたのだ。「一度相手DFを越えればチャンスは作れた」(大木監督)。確かに前半に久保裕也が裏に抜けだしGKと1対1の決定機を作ったりもした。裏を狙おう、という共通認識もチームにあったことも事実だが、裏ばかり、というのも京都にとってもあまりない攻撃だった。この戦い方がベストか? ということで「?」を投げかけられたとなるのである。
個人的には、選手たちが「自分たちはこうやろう」という意図が観えれば、裏だろうが、つなごうが、どちらでも良いのである。そういう意味で「裏を狙おう」とした京都に意志を感じられ、山形戦よりも格段に好印象を持つ。しかも、狙った裏への攻撃で得点もしたのだから前向きに捉えるべきだ。
安藤淳は「愛媛はコンパクトにしてきて、その中でボールキープが出来なかったが、もっと自分たちの良さを出さないといけないし、(相手の裏とつなぐところの)使い分けが出来る様にしないと」と話したが、「内容を高める」とはまさにこういう意味だろう。マークをはがす、背中を取るという基本プレーを織り交ぜながら「相手を圧倒出来る様な状況」を作り出す。大いにトライしてもらいたい。

対戦相手の草津。前節、熊本に引分けたが、それまで町田、福岡に勝利。調子を上げてきていると観ていいだろう。攻撃の中心である熊林親吾と守備力に安定感のある松下裕樹がボランチを組む。DFの前に入る二人をどう揺さぶり、ボランチの背中、DFの背中を取ってゴールに迫るかが試される。飛び出しと共に、縦パスへのサポート。どれだけ豊かな攻撃、或いは穴を押し込む強引な攻撃を繰り広げられるか。「内容にこだわったサッカー」に期待したい。
金成勇も草津の注目選手だ。現在3得点と、草津の得点源になりつつある。京都戦には意地もあるだろう。彼がどれだけの働きをするかにも注目したい。

誤解無き様にしたいが「内容が良ければ負けてもいい」としているのではなく、「内容を上げて結果を手に入れたい」と提案しているのである。結果だけなら「勝ったり負けたり」となりがちだが、内容を上げれば「勝ち続けていく」自信も出てくるだろう、と言いたいのである。「自分たちが、自分たちのサッカーをもっと良くしていく」。そういう気概をサポーターに向け、大いに見せて欲しい。

以上

2012.06.16 Reported by 武田賢宗
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