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【J1:第14節 G大阪 vs 浦和】レポート:G大阪が試合を支配するも、勝点3は浦和の手に(12.06.17)

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ガンバ大阪の『変化』は序盤から感じられた。MF遠藤保仁、DF今野泰幸の日本代表組がベンチスタートとなる中、ピッチに立った全員が立ち上がりから局面での強さを発揮しつつ、ボールを奪うと運動量を活かして一気に前線へ。ゴール前でも積極的にシュートを打つシーンが多く見られる。残念ながら2分のFWパウリーニョのシュートはバーを叩き、8分のFWパウリーニョのシュートも、11分のMF倉田秋のシュートも浦和GK加藤順大に阻まれたが、明らかに試合はG大阪ペースに。中でも圧巻だったのがFWパウリーニョ。走力を活かして前線を駆け回り、チャンスと見るやミドルレンジからでも思い切りよくシュートを放つ。15分に生まれた先制弾も、その直前、パウリーニョが放ったミドルシュートを浦和GKが弾くことによって得たチャンス。ここからMFパウリーニョの左コーナーキックにFW佐藤晃大がヘッドで合わせたもの。このシーンから考えても、先制弾を導くパーフェクトなパフォーマンスでチームを後押ししていたと言えるだろう。

そんなG大阪に対して、先制を許した浦和は立ち上がりから雨でぬれたピッチに苦しめられ、思うように攻撃のリズムを作れない。G大阪の攻撃にさらされる時間帯も多く、立ち上がりの20分間はほとんど攻撃の形を作れなかった。だが20分を過ぎてからはそのピッチにもやや慣れたのか徐々にボールが落ち着き始め、サイドを広く使った攻撃を展開。MF梅崎司やMF柏木陽介らを中心に攻撃のリズムを見出し始める。
同点弾もそのサイドを使った展開から。MF柏木が右サイドから送り込んだボールに反応したFW原口元気が、この日初めてのシュートチャンスで落ち着いてゴールに収め、試合を振り出しに戻す。

スコアこそ1−1で折り返したものの、圧倒的なG大阪ペースで終えた前半。それだけに1点しか得点を奪えずに終えたことが後半の戦いにどう影響を及ぼすかが心配されたが、後半、MF遠藤保仁がピッチに立ったG大阪は、前半同様、立ち上がりから落ち着いて試合を運ぶ。
だが、55分を過ぎて小雨が豪雨に変わり始めると、試合の流れにも変化が。どしゃぶりの雨によって芝が水気を含んで重くなり、ボールも走らないという状況に、コンパクトに保たれていたラインも徐々に間延びし始める。それでもボールを支配したG大阪が前がかりに試合を進めるが、浦和が守備意識を強め、ゴール前を固めてきたことで思うようにバイタルエリアに切り込めない。スペースを探してボールを回しているだけ、というような展開が続き、逆にそこでミスが出て浦和のカウンターにさらされるというシーンも見られる。
それでも両者ともに、雨で視界さえも厳しい状況の中で集中力を切らすことなく試合を進め、ゴールを目指し続けた後半。そのせめぎ合いを最終的に征したのは浦和だった。

3分と表示されたアディショナルタイム。浦和のMF柏木が敵陣でボールを奪うと絶妙なスルーパスを前線へ。それを受けたMF梅崎がフェイントでG大阪DFをかわして落ち着いてコースを突き、決勝弾を叩き込む。サポーターの『We are REDS!』のコールが鳴り止まない中で試合終了を告げるホイッスル―。

『変化』こそ感じられる試合ではあったものの、G大阪は中断前の鳥栖戦と同じく、またしてもアディショナルタイムに決勝弾を許し、勝点を手にすることはできなかった。

以上

2012.06.17 Reported by 高村美砂
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