J2リーグ第17節で岐阜に0−1で敗れて連勝が6で止まったのち、第18節は甲府に2−0、第19節は鳥取に3−1で勝利を収め、開幕戦終了時以来の首位に立った千葉。しかし、第19節終了時で2位の東京Vと対戦した前節は、特に前半にはボールを保持する時間が長かったものの、フィニッシュへ持ちこもうとする場面やシュートの精度を欠き、決定機をなかなか作れない。さらに後半になると、千葉はゲームメーカーのMF兵働昭弘が厳しくマークされ、自由にボールをさばけなかった。結局、得点は交代出場したFWオーロイの1点のみ。一方、守備は流れの中からの失点は許さなかったものの、CKとPKで2失点を喫して敗戦。わずか1節で首位の座を東京Vに明け渡し、千葉は2位に後退した。
連戦による疲労の蓄積も影響した攻撃について、MF佐藤勇人は「例えばクロスを入れるにしてもアイデアが必要だし、今日の後半は全体的に足が止まっているところがあった。誰か一人がどうというよりは、みんながいろいろと動くことによって一人ひとりがプレーしやすいスペースが生まれる。今日はボールが1つ目、2つ目と動いた時に3つ目の動きがなかったりした。これから夏になって暑くなるけど、ここを乗り越えられるかどうかが千葉にとってはすごく重要だと思う。過去2シーズンはここからつまずいているので、しっかりと夏場を乗り切りたい」と話した。また、MF米倉恒貴は「ボールの失い方が悪くなってしまっていた時間帯があった。ヒョウさん(兵働)とかがボールを受けられなくなった時間帯に、他の選手がボールを受けに行ったり、キープしたりしないとチームとして厳しい。最終的にはゴールに向かうところの精度が課題」と反省した。
一方、開幕戦から8勝1分と接戦をモノにする粘り強さを見せて長らく首位に立っていた湘南は、第10節から5分3敗と逆に競り勝つことができずに苦しんだ。しかし、第18節富山戦で1−0の勝利を収めると、第19節は山形に2−1と競り勝ち、前節はFWの高山薫と中村祐也のゴールで勝って3位に浮上。鋭いカウンター攻撃が持ち味の湘南では、豪快なゴールを決める高山が連続得点、テクニックに優れた中村が第18節と前節に得点して絶好調。だが、現在の湘南の攻撃のキーマンといえば、やはり直近2試合で1得点3アシストのMF永木亮太だ。彼が前を向いて自由にプレーできると得点の可能性が高まる。
千葉は、まず永木を厳しくマークすることが必要不可欠だし、湘南にカウンター攻撃のチャンスを与えないように、特に中盤でのボールロストには注意したい。一方、攻撃に関しては、6月21日の練習では湘南を想定したシステムの相手に攻撃を仕掛ける際、木山隆之監督からは「相手の後ろを割れ!」という声が飛んだ。練習中、木山監督から3バックの選手や対面のウイングバックの選手との間合いを含めた駆け引きについて注意されていたMF田中佑昌は、「駆け引きは自分には課題だし、それがうまくなればプレーの幅がもっと広がる。相手の裏にうまく飛び出して得点やアシストをしたい」と話した。
福岡在籍時にJ1昇格経験がある田中はJ1昇格には「連敗しないことが大事」と話し、それは他の選手も木山監督も同様だ。今節でJ2リーグは前半戦が終わるが、千葉は最終節終了時に首位に立つことが目標だし、毎試合が重要には違いない。だが、特にJ1昇格争いのライバルに勝つことは勝点3以上の意味を持つ。試合終了の瞬間まで湘南に負けないハードワークをしつつ、いかにアイデア豊富に賢く戦えるかがカギだ。
以上
2012.06.23 Reported by 赤沼圭子
J’s GOALニュース
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