5試合連続無失点で3勝2分と好調を意地していた草津のメッキが剥がれた。6連敗中の鳥取の気迫に押されて前半早々に先制されると、後半の立ち上がりに追加点を許して自滅。ヘベルチの意地のゴールで1点を返したものの追いつくことはできずに1対2で敗れた。剥がれた塗装の下には、4〜5月にかけて7連敗を喫したチームの残像が浮き出ていた。
草津GK北一真が「球際で負けていた」と振り返ったように、草津は立ち上がりから球際で劣勢を強いられ、鳥取にリズムをつかまれてしまう。鳥取の気迫に押される草津は最終ラインでボールこそ回すもののアタッキングサードへボールを運べず、逆に鳥取のショートカウンターを浴びることになる。
失点はカウンターからだった。15分、草津は縦パスに合わせて裏へと飛び出した福井理人を止めることができず左サイドを突破される。そして中央へと走り込んだ住田貴彦に流し込まれてあっさりと先制を許してしまう。「一度、空振りしたがボールが足元にあったので落ち着いて決めることができた」(住田)。草津は、6試合ぶりの失点で浮き足立つ。
失点後も攻撃の形が作れない草津は、後半になってもリズムを戻すことができない。そして56分、またしてもカウンターからゴールを割られてしまう。福井のシュートがバーに当たった跳ね返りを住田に押し込まれて0−2。前節までの粘り強い守備が消えた草津は、攻守にチクハグな戦いを露呈。2点ビハインドとなってから投入されたヘベルチが72分に強烈なミドルを叩き込んで1点を返したものの、同点に追いつくまでの力は備わっていなかった。
鳥取の戦術が勝っていた。6連敗中だった鳥取は前線からのハイプレッシャーとハードワークをベースに草津と対峙。3トップが草津のDFラインを徹底的に追い込むと、逆トライアングルの美尾敦、熊澤圭祐が草津の生命線となるボランチをケア。草津のビルドアップを封じて主導権を握った。そしてアンカーの三浦旭人が前線へロングボールを配給し続けた。GK小針清充は「相手が嫌がることを90分間続けることができた。戦術がハマっていたと思う」と勝因を語った。鳥取は昨季に続いて正田スタで草津を撃破、7試合ぶりの勝利を挙げた。
6試合ぶりの黒星を喫した草津は、鳥取に対して受け身に回りチームの特長が発揮できないままゲームを終えた。球際の競り合いで簡単に体を入れられたことが失点、そして敗北につながった。このゲームの収穫は、途中出場のヘベルチが14試合ぶりにゴールを決めたことだけ。内容の乏しさはピッチに立つ選手が一番感じているはずだ。草津は23日にブラジル人FWの補強を発表したが、このままではブラジル人頼みのチームになってしまう。結果ももちろん大事だが、チームとして魅力あるサッカーを取り戻さなければいけない。
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2012.06.25 Reported by 伊藤寿学













