横浜F・マリノスにとって、ターニングポイントと呼べる重要な一戦を迎える。相手はリーグ戦中断期間にリフレッシュし、本来の強さを取り戻しつつある名古屋グランパス。「やりがいのある相手」(中町公祐)である。
ポイントの一つは、中村俊輔が抜けた穴を小さくすること。前節・川崎フロンターレ戦途中に負傷し、戦線離脱を余儀なくされた。スコアレスドローで終えた川崎F戦後、その影響について小野裕二は、こう話す。
「俊さんがいないと、ボールは落ち着かない。どこかでボールを止めて、味方の上がりを待ったり、相手に隙があれば背後にボールを出したりとか、俊さんがいないと攻撃がうまくいかない」
端的に言えば、遅攻・速攻の“切り替えスイッチ”を失うわけだ。
また、最近の試合では、中村がキープして相手をひきつけ、「周りがよく見えている」(中村)ボランチ富澤清太郎へ預け、富澤が左右に散らすパスが、攻撃の第一歩となっていた。小野、齋藤学という良質な攻撃的スペックを横浜FMは携えているが、展開力、リズムを生み出せなければ、攻めは単調になり、行き詰ってしまう。
また、相手にセットプレーで脅威を与えられないのも、マイナス点と言わざるを得ない。これらの攻撃の不安要素をどう克服していくか。中村のケガは全治4週間と発表されているだけに、今後の戦いを占う意味でも最重要のテーマと言える。
もう一つのポイントは、名古屋相手に失点0に抑えること。名古屋は玉田圭司が、楢崎正剛がそれぞれ今月下旬に手術を受け、今節は欠場が確定的だ。しかしながら、直近のゲームで永井謙佑が、3戦連発の計5得点と大暴れ。27日のガンバ大阪戦では、ケネディの存在感も光る。永井の2ゴールを持ち味の高さ、ポストプレーで連続アシスト。相手の松波正信監督が「ケネディにやられた」と、脱帽するほどだった。
いくら警戒していてもやれてしまうのが、ケネディの高さ。横浜FMもそれに泣いた苦い経験がある。昨年リーグ戦32節の対戦での83分。左FKから繋がれて、最後は頭一つ高く飛んだケネディになす術なく、ヘッドで押し込まれ、決勝点を奪われた。
永井の「速さ」とケネディの「高さ」を防ぐには、彼らを左足のキラーパス、セットプレーで操る藤本淳吾へのプレスの重圧を強めることが、第一の対策になりそうだ。
リーグ戦4試合連続無失点の守備が、名古屋の好調攻撃陣をシャットアウトできれば、鉄壁ぶりが本物だと証明できる。また名古屋には昨年までの2年間、リーグ戦で2分2敗と一度も勝っていない。今回、白星を得られれば、上位進出へ向けて自信を深め、たとえ中村が不在でも、迷いなく前進できるに違いない。
ターニングポイントで、横浜FMの真価が問われる。
以上
2012.06.29 Reported by 小林智明(インサイド)
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