上位で混戦が続く今季のJ2だが、21位以下にJFL降格の可能性がある下位の争いも激しい。勝点17で21位の鳥取と、勝点20で19位の岐阜は、下位の今後を占う重要な一戦となる。
鳥取は現在、今季2度目の4連敗中。千葉からの期限付き移籍で獲得したFW久保裕一、DF藤本修司が初出場した前節、アウェイでの横浜FC戦は、その久保のポストワークを軸に優勢に進め、チャンスの数では上回ったが、相手の勝負強さの前に1―3で敗れ、連敗を止めることができなかった。ただ、その久保が1得点を決めたことや、バリエーションの増加など、課題の攻撃面で改善の兆しが見えたことは、今後の巻き返しにつながりそうな要素。戸川健太も「今までよりも光が見えた試合」と振り返っており、今回はホームで同様のパフォーマンスを発揮して、連敗ストップを目指すことになる。
一方の岐阜も、アウェイで大分と対戦した前節から、「ストライカー募金」での獲得が話題となった新外国人FWアブダが登場。いきなり同点ゴールを決め、能力の高さを見せつけた。さらに、昨季まで鳥取でプレーしていたMF服部年宏が、Jリーグでは磐田時代の03年以来、実に9年ぶりとなるリーグ戦での得点を決めて逆転。その後に追い付かれて2―2で引き分けたものの、貴重な勝点1を持ち帰った。内容が良かったにもかかわらず、敗れて勝点ゼロに終わった鳥取とは対照的で、鳥取同様に4試合未勝利だが、こちらは3分1敗。前節終了時点で鳥取より勝利は1つ少ないものの、引き分けは6つ多く、1勝分の勝点3差をつけている。
勝敗のカギを握るポイントは、前述した新戦力のパフォーマンスと、出場停止選手への対応だろう。鳥取は、MF美尾敦が「久保や藤本は大きな武器だけど、それありき、ばかりで考えるのも良くない」と語るように、周囲のフォローと奮起がなければ、せっかくの新戦力もつぶされて終わりかねない。岐阜も同様で、独力での突破だけでなく、周囲を生かすプレーでも能力の高さを見せたアブダに、周囲がどこまで絡み、チャンスの数を増やすことができるか。出場停止は、鳥取がセンターバックの柳楽智和、岐阜がMF樋口寛規で、複数の可能性の中から、両指揮官がどんな判断をするのかが注目される。
現在のJ2は、19位の岐阜と18位の草津との勝点差が8と広がっており、19位以下の4クラブが取り残された形になっている。岐阜は勝てば、一つ上の集団へと抜け出せる可能性が高まるが、鳥取も突き放されるわけにはいかない。より勝利が欲しいのは鳥取だが、岐阜は引き分けでも悪い結果ではないと思われるだけに、同点で後半、あるいは終盤に入ったときの試合運びも、結果を左右する要素となるかもしれない。
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2012.07.27 Reported by 石倉利英
J’s GOALニュース
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