愛媛はリーグ後半戦の4試合で1分3敗。得失点差こそまだ+4の貯金があるものの、ついに黒星が先行してしまった。試合を振り返っても前節の京都戦、前々節の水戸戦とアディショナルタイムの失点が続く苦い展開で勝点を失ってきた。それでもポジティブに考えるなら、次は後半戦で唯一勝点を積み重ねたホームゲーム。これまでは4試合中3試合がアウェイでの戦いだったが、次は今季1敗しかしていない得意のホームで流れを変えたい。一方の大分も第23節で草津に勝ち、首位に立った後は1分1敗。6位に後退してしまったが、内容的にも湘南戦で4失点、前節の岐阜戦では2失点とよくない状況が続いており、上位争いを続けるためにもこれ以上の足踏みは禁物だ。
しかし、流れを好転させるための特効薬はない。愛媛も大分も、自分たちのサッカーをピッチで取り戻して流れを引き戻すより他にない。その点で、両チームが上手くいっていない状況を示すひとつのバロメーターが失点だろう。愛媛に関しては、5月20日のアウェイ水戸戦で完封してから10試合失点が続いている。どこかに大きな欠陥が生じているわけではないし、2試合連続完封でスタートしたシーズン当初と単純に比較することはできないが、今は前線からの守備やスライド、球際の競り合いなど、ひとつひとつのプレーに隙がないか。
GK秋元陽太は「シーズンの最初はフレッシュでやるべきことができていても、今は選手個々の中で『ここまででいいや』というところがないか。やるべきことをやっているつもりでも、足りないから勝利につながらないのでは。そこを変える必要がある」と問題を提起する。さらに「ちょっとずつズレてしまっているのが今の結果。この順位でいたくないし、僕自身も含めてできることをしっかりやらないと」と続けたが、まずは選手それぞれが自らの役割を遂行することが必要。改めて、チームのためにやるべきことを考える必要があるだろう。
また、キャプテンの前野貴徳は京都戦と水戸戦の失点について「枚数がそろっている状況でやられてしまっている。言い訳ができないし最後の集中、責任感が大事」と指摘すれば、サイドバックの高杉亮太は「京都戦にしても水戸戦にしても、決定機を多く作られたわけじゃない。その点では前半戦の大分戦でも、攻めたけどセットプレーでやられてしまった。我慢強いチームに、我慢比べで負けてはいけない」と課題を挙げる。とにかく、大分戦ではひとりひとりが粘り強く役割を全うし、それをチームとして90分間表現できるかがポイント。いや、京都戦と水戸戦を振り返れば、90分プラスアルファ、タイムアップのホイッスルが鳴るまでタフに戦い抜くことが求められる。
対する大分も、前半戦の愛媛戦や前節の岐阜戦で貴重なゴールを決めている三平和司のほかに森島康仁、高松大樹など得点力があり、個性豊かなアタッカーがそろう。そして現在は9試合続けてゴールを奪っているが、一方でその間に挙げた5勝はいずれも完封という結果も見逃せない。やはり大分も、この愛媛戦はしっかりと前線からプレッシャーをかけて、守備から今の流れを変えるようなリズムを生み出せるか。さらに3バックであることを考えれば、奪ったボールを素早くサイドに展開することで主導権を握れるかどうか。大分としては前節の岐阜戦で粘り強く追いついた同点ゴールを次の勝点3につなげるために、そして愛媛としては京都戦で失った勝点3を取り戻し、チームの流れを変えるための戦いに挑む。
以上
2012.07.28 Reported by 近藤義博
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