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【J1:第20節 広島 vs 清水】プレビュー:クラブ創設20周年特別試合を飾りたい広島。10試合ぶりの勝利を目指す清水に、日本平のリベンジを果たせるか。(12.08.03)

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現在首位で8試合連続負けなしの広島と、9試合連続勝利なしの泥沼にあえぐ清水。普通に見れば、それだけで「広島優位」と方程式がはじき出すはずだが、森保一監督は「それは違う」と否定する。
「前節の横浜FM戦を見ても、確かに0−3と敗れてはいるが、立ち上がりのチャンスの数はむしろ清水の方が多かった。闘いの内容と結果がリンクしていないだけ」
実際、前々節の対柏戦では、清水は数的不利な状況の中で得点を重ね、一時は3−1とリードしている。また、無得点に終わった横浜FM戦にしても、前半はシュート数で相手を上回っていた。「誰が決めるのか」という部分で苦しんではいるが、タレントも揃っている。
それに勝てていないからこそ、清水が強い気持ちで広島に挑みかかってくることは必定。「首位の僕たちを叩いて、悪い流れを断ち切りたいと彼らは思っているはず。僕たちは、その清水の強い想いを上回る闘いを見せないと。タフな試合になるのは間違いない」と佐藤寿人も警戒心を忘れない。

ただ広島にも、勝利を強く希求する理由がある。ひとつは、もちろん現在首位に立っているという現状。2つ目は、明日の試合がクラブ創設20周年の特別試合だということ。様々なイベントも予定されており、選手たちも「20周年仕様」のユニフォームを着て闘いに挑む。「そういう記念すべき試合を全員で喜び合うには、何よりも勝利が必要」(森保監督)なのは当然だ。

3つ目は、清水に対してアウェイで敗れているという苦い記憶である。しかも、試合を支配しながら自分たちのミスで失点して敗れた屈辱感は、選手たちの心に刻み込まれて消えることはない。
「今季の対戦成績で相手を上回りたいという想いは、当然ある。勝利してようやく『勝点』で並ぶわけだから、得失点差で上にいきたい」と佐藤が意気込めば、森保監督も「同じ相手に連敗するわけにはいかないんだ」と選手たちに檄を飛ばした。首位を守りたいという気持ち以上に「清水に借りを返す」という闘志がチームに充満。今週の練習でも激しいプレーの応酬が続き、広島は一点の緩みもない充実した準備を整え、明日の決戦に臨む。

その中でも鍵を握るのは、やはりエース・佐藤寿人の「ゴール」だろう。19試合15得点は文句なしのリーグトップ。広島移籍後のJ1通算100得点まであと1点と迫った。「個人の記録は4月にJ1通算100得点を達成した時に祝ってもらったから。今は個人よりもチームです」とエースは笑うが、単独チームでのJ1通算100得点はこれまで3人しか達成していない偉大な記録。しかも今季は、エースが得点を決めた11試合の戦績は9勝2分とチームもハイレベルな成績をあげている。佐藤の得点が広島勝利の原動力となるのは明白だ。

今の佐藤を完璧に抑えるのは、至難の業といっていい。いくら厳しくマークしていても、一瞬の動きでDFの視界から消え、次の瞬間には完璧に裏をとられてしまう。そこにピンポイントでパスが出てしまえば、後は佐藤のミスを祈るしかない。しかも近くには、抜群の身体能力と献身的な動きでサポートする石原直樹と、リーグトップの11アシストを記録しているJ有数のファンタジスタ=高萩洋次郎がいる。さらにボランチには佐藤とのホットラインを形成する青山敏弘が控え、右サイドの石川大徳との相性もいい。「チーム状態がいいから、僕の得点が増えるんです」と佐藤は言うが、実際に今季の彼の得点パターンはバリエーションが豊富。「どこを抑えればいい」という方程式は、見えてこない。

清水が佐藤をはじめとする広島の攻撃を抑えるために、大宮が行ったような特別な闘い方(複数の選手にマンマークをつける)を仕掛けてくるか、どうか。結果だけを欲するのであればその考え方も成り立つが、ゴトビ監督の過去のやり方を考えれば、あくまで「清水のサッカー」を貫く可能性の方が高いだろう。ただ、メンバーについては、若干の入れ替えを行ってくる公算は強い。例えばGK山本海人の起用。また、MF小林大悟やFW瀬沼優司(筑波大・特別指定選手)が出場するのでは、という情報もある。また17歳の石毛秀樹が前節に続いて先発する可能性も低くない。闘い方は変えずとも新しい選手をピッチに投入することで、苦闘が続くチームの活性化が図られる可能性は十分だ。かつて長谷川健太前監督の初年度(2005年)、青山直晃(現横浜FM)や枝村匠馬(現C大阪)ら若い選手を積極的に起用してチームをリフレッシュさせ、J1残留に導いた事実を思い出す。

明日の試合に勝利すれば勝点40。J1残留の目安とされるラインに、広島は到達する。開幕前は「降格候補」の一つに挙げられていた事が幻だったかのような現状だが、選手たちは既に「40ポイント」ラインの遥か先を見据えている。20周年記念特別試合に勝利の花を添え、「クラブの歴史を紡いできた先輩やサポーターに感謝の想いを捧げたい」という森崎和幸の気持ちは、そのまま「タイトル」という栄光への一里塚となるはずだ。

以上

2012.08.03 Reported by 中野和也
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