ハーフタイムを挟んで、試合の流れが大きく変わった。前半に先制点を奪ったのは草津だったが、後半は一転。早い時間帯に追い付いた鳥取が、その後もリズム良く攻めて2点目を奪い、逆転で3回戦進出を決めた。
お互いに出方を探り合う展開から、草津が先制点を奪ったのは17分。小林竜樹の右からのセンタリングは一度クリアされたが、ペナルティエリア内でこぼれ球を拾った林勇介が、鋭い切り返しで鳥取の選手をかわし、逆サイドに蹴り込んだ。
その後は鳥取も反撃に転じたが、敵陣までボールを運ぶことはできるものの、ゴールに近づいた後の連係がかみ合わず、シュートミスもあって決めることができない。草津は櫻田和樹が「前半、(小林)竜樹と(森)勇介のところで良い形でボールを運ぶことができていて、ボールも自分たち主導で奪うことができていた」と振り返ったように、先制点をきっかけに、堅い守備からリズムをつかむ、得意の形に持ち込んでいた。しかし、34分に永田拓也のパスから金成勇が狙った決定機は、ゴール右に外れる。38分には再び金成勇がGKと1対1のチャンスを迎えたものの、鳥取GK小針清允に防がれ、前半は1―0のままで終えた。
鳥取は後半開始から布陣を変更。4―4―2で2トップを組んでいた久保裕一と住田貴彦に加え、右サイドハーフの奥山泰裕のポジションを上げて3トップにすると同時に、中盤を三浦旭人、美尾敦、森英次郎の3人で構成する4―3―3にした。すると、これが奏功して52分に同点ゴールを奪う。エリア内で奥山が、ディフェンスラインの背後の狭いスペースに浮き球のパスを送ると、待ち構えていた尾崎瑛一郎がフリーに。草津DF星野悟が残っていたためにオフサイドとはならず、尾崎が難なくヘッドで流し込んで1―1とした。
後半開始からの布陣変更は、鳥取に良いリズムをもたらした一方で、草津には大きな混乱を引き起こしていた。松下裕樹が「前半はしっかり守備のブロックを作ることができて、そんなに侵入されることもなかったけど、後半に相手が布陣を変えたことで、守備体形をうまく作れなかった」と振り返った通り、同点となった後は完全に主導権を握られる。気温34度の蒸し暑さも影響したのか、草津は一人ひとりの運動量も極端に落ち、セカンドボールの争いでも後手を踏むようになった。
鳥取も肝心なところでミスが出て、なかなか決定機を作れなかったが、ついに逆転ゴールを奪ったのは72分。こぼれ球を拾って右サイドに展開し、奥山のファーサイドへのセンタリングを、住田が相手と競り合いながらヘッド。シュートは左ポストに当たってはね返ったが、草津GK内藤圭佑の体に当たるラッキーな形でゴール内に転がり込んだ。
その後、草津も何度かゴール前まで攻め込んだが、一度変わった流れを引き戻すには至らず、そのまま試合終了。鳥取が昨季のJ2昇格後、リーグ戦では過去3試合しかない逆転勝ちを収めて3回戦進出を決めた。
草津は3年連続となる初戦敗退。副島博志監督は、失速の要因の一つとして「先制したこと、チャンスも数多く作ったことで、いけるんじゃないか、というような、精神的な緩みがあったのではないか」と指摘したが、それに加え、前半のうちに2点目以降を奪えなかったことで、自ら流れを手放した格好になった。ただしプレビューでも触れた通り、9月30日にはリーグ戦36節で「再戦」がある。現在2連勝中のリーグ戦で勢いを取り戻し、リベンジにつなげたい。
鳥取は、4試合ぶりとなる公式戦での得点が、同じく4試合ぶりの勝利につながった。3回戦は、リーグ戦37節の富山戦と、38節の愛媛戦、J2残留争いで大きなウエートを占めるアウェイ2連戦の間の水曜日に、カシマスタジアムで鹿島と戦うという過密日程。結果的に、いばらの道を進むことになったが、いずれにしても、この日の勝利の価値は、今後のリーグ戦での戦いによって、あらためて判断されることになるだろう。
以上
2012.09.10 Reported by 石倉利英
J’s GOALニュース
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