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【第92回天皇杯 2回戦 千葉 vs V長崎】レポート:『先制点』が明暗を分けた一戦。判断ミスが多かった千葉は決定力不足の課題も残し、V長崎は攻撃的姿勢を貫くもプレーの精度の少しの差に泣く(12.09.10)

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試合が始まって19分だった。V長崎サポーターから「シュート打て!」というコールが起こった。それはV長崎の選手へのものだったのだろうが、そのコールを受けざるを得ない状況だったのは千葉のほうだった。

立ち上がりから右サイドバックのDF杉山琢也が果敢にオーバーラップして仕掛ける姿が目立ったV長崎。いずれも遠目からで千葉のGK岡本昌弘にキャッチされて決定的ではなかったが、7分にはMF山本翔平が、8分にはFW有光亮太が積極的にシュートを打った。さらに11分には、千葉の岡本からDF大岩一貴へのパスをカットしたV長崎のMF前田悠佑が、岡本の前目の位置を見て思い切りよくシュートを打っていた。

一方、19分までの千葉はパスの出し手と受け手が意思疎通を欠くようなミスが目立ち、ディフェンスラインの背後へのパスはゴールラインを割ることが多かった。ボールホルダーへのV長崎の連動したプレスは「セントラルのポジションからの配球は千葉の生命線だと思う」(V長崎・佐野達監督)ことから、ダブルボランチのMF佐藤勇人とMF町田也真人へは特に厳しく、なかなか得点機を作れない。19分までの千葉のシュートは13分、FW大塚翔平のパスを受けたFW深井正樹がドリブルを仕掛けてから打ち、V長崎の選手に当たった1本だけ。千葉は試合を通して全体的にプレーの選択の判断ミスも多かった。

21分にはMF松橋章太が決定的なシュートを放つも、千葉のDF渡邊圭二がゴールラインの前でクリアとV長崎が優勢に見えたが、その状況は1つのシーンで一変した。36分、V長崎はDF崔宰銀(チェ・ジェウン)がMF山城純也にパスを出すが、山城に詰めた千葉の佐藤がボールを奪取。佐藤のパスを受けたFWオーロイがDFを引きつけながらドリブルを仕掛け、ゴール前に走り込んだ大塚がフリーでオーロイからパスを受けて先制ゴールを奪ったのだ。千葉は33分、町田のスルーパスにゴール前へ抜け出したMF米倉恒貴が決定的なシュートをV長崎のGK原田欽庸にセーブされ、嫌な雰囲気が漂いかけただけに、この『先制点』が持つ意味合いはとても大きかった。

V長崎は失点直後の37分、有光のクロスにFW水永翔馬がヘディングで合わせるが、シュートはゴールポストに当たってノーゴール。これが決まっていれば試合展開はまた変わっただけに悔やまれる場面だった。その一方で、千葉は38分の深井のシュートはGKがセーブ、44分にフリーでゴール前へ抜け出した佐藤のループシュートはクロスバーの上と、立て続けの決定機でV長崎を一気に突き放す追加点が取れない。千葉は後半にも4回の決定機があったが、シュートの精度を欠いたり、GKの好守に阻まれたりした。

V長崎は後半、「それは言い訳にならない」(松橋)にしても9月5日にJFLの試合で戦った影響か運動量が落ち、シュートは2本だけ。だが、サイドを使ってパスをつなぎ、相手の守備を崩そうとする攻撃の意図は最後まで見えた。千葉のCKの場面では全員でゴール前を守らず、反撃のため2人を前に残しておくことからも攻撃的な姿勢がうかがえた。プレーの精度など少しの差が勝敗を分ける大きな差になったが、松橋が語ったように「差を埋める努力」がJ2昇格へのカギとなる。杉山はコメント取材の最後に「また来年、よろしくお願いします」と言った。筆者は来季、千葉にはJ1にいてほしいため千葉との対戦は望まないが、来季のJ2リーグ戦でV長崎の杉山を是非とも取材したいと思った。

『勝利』が何よりも重要なトーナメント戦ではあったが、直近の試合(J2リーグ戦第32節)と同様に相手にとどめを刺す追加点が奪えない決定力不足の課題が残った千葉。戦力として新たな魅力を披露したのは、終盤の交代出場で公式戦デビューを果たしたFW戸島章だけ。今後の戦いに向け、いい意味での大きな驚きという上積みは少ない一戦だった。

以上

2012.09.10 Reported by 赤沼圭子
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