残り10試合。残留を争う22位の富山と、昇格を目指す3位の千葉がぶつかる。目標は違えども両者にとって重みのある1試合だ。
富山は前節、1−0で愛媛を下して約3カ月・16試合ぶりの勝利を挙げた。長かったトンネルをようやく抜け、選手たちからも安堵感がうかがえた。順位は最下位のままだが、21位の町田と勝点差1、20位の鳥取とも同2差に接近。残留争いのスタートラインに並び、これからが正念場だ。
9日の天皇杯2回戦は岡山に0−2で敗れた( /jsgoal_archive/game/2012/20129999999820120909.html )。FW西川優大やプロ初出場のMF舘野俊祐らを先発に起用し、けがを抱える主力選手を休ませた。今節後に中2日で第34節・草津戦(@正田スタ)が控えていることも考慮しての策だった。今節はMF平出涼が累積警告で出場停止、天皇杯で負傷交代したDF福田俊介の状態も気になる。コンディションが万全とは言えない選手が多いため、今回の連戦でも戦力のやり繰りでしのがなければならない。
対する千葉は前節、2−1で福岡を破って2連勝を飾り3位に浮上した。9日の天皇杯は、今回出場停止のMF佐藤勇人を除き先発を総入れ替えして臨み、JFLで2位につけるJリーグ準加盟クラブのV長崎を1−0で下している( /jsgoal_archive/game/2012/20129999999020120909.html )。そのスタメンにFWオーロイやMF深井正樹が含まれているのだから、選手層の厚さには驚かされる。
これまでの戦いで下位の岐阜、鳥取、町田に白星を供給してしまった。富山とも4月27日の第10節で1−1と引き分けている。これ以上の取りこぼしは許されない。また、アウェイでは8勝2分6敗と、ホーム(9勝4分3敗)に比べて成績が良くない( http://www.j-league.or.jp/data/2/?league=j2&genre=homeawaystats )。今節の富山戦で、この2つの課題を乗り越えるため、油断なく準備して乗り込んでくるはずだ。
荒田智之と藤田祥史の2トップは前への意識が強く、すきあらば裏を狙ってDFラインをけん制し続ける。それによってできたスペースにMF谷澤達也が入り込み、ボランチの兵働昭弘からの縦パスを受けてビッグチャンスをつくるのが攻撃パターンのひとつ。ほかにもMF田中佑昌のスピードをはじめ武器は数多い。富山はパスの出し手・受け手の両方に厳しいマークが必要になる。アグレッシブさと運動量の豊富さといった自分たちのストロングポイントを前面に押し出し、攻撃的な守りで対抗しなければならない。安間貴義監督は「接戦には間違いなく持ち込める。相手が強くても勝つチャンスが巡ってくるのがサッカー。(試合展開を見極めて)グラウンドから答えを出したい」と話す。勝機があれば一気に勝負をかけるつもりだ。
Jリーグ各クラブの経営状況を開示した2011年のデータによると、営業収入は千葉が24.2億円なのに対し、富山は5.7億円。選手を含む人件費は千葉10億円、富山2.5億円となっている。千葉のような目標とすべきビッグクラブにひと泡ふかせようと挑むのも、選手やサポーターにとっての醍醐味。先日(第29節)は首位・甲府と引き分けて金星奪取を惜しくも逃した。挑戦者ではあるが一戦必勝を期して臨む。
以上
2012.09.13 Reported by 赤壁逸朗
J’s GOALニュース
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