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【J2:第36節 栃木 vs 甲府】プレビュー:“眠れる盆地のダヴィ”封じは、栃木が担うべきミッション。自分達のスタイルを押し通し、首位撃破で上昇気流を掴む。(12.09.30)

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栃木にとって甲府戦はリベンジマッチだ。開幕戦では甲府にクラブ初の開幕戦勝利を献上し、さらに“眠れる盆地のダヴィ”を覚醒させてしまったことで、少々リーグ戦の興を削いでしまった感がある。今回はその責任をしっかり取らなければいけない。少し時間を巻き戻すと、2010年にはグリスタで、眼前で昇格を決められた苦い過去がある。その悔しさは簡単に消えるものではない。だからこそ、今回の一戦に向けたモチベーションを高める、ひとつの要素となっている。
「当時の彼らは昇格に値するチームだったと思うけど、今年は自分達も昇格に向けて戦っている。簡単にポイントを取らせるわけにはいかない」
そう話したパウリーニョは闘将らしく闘志を漲らせている。甲府は勝てばJ1復帰、そして初のJ2優勝にぐっと近付くが、栃木もプレーオフ圏内に足を踏み入れられる絶好のチャンスを迎えている。
「終盤に向けて勢いを付けるタイミングとしては絶好の相手。スパートをかけられるように、勢いに乗るためのゲームにしたい」
気合十分のコメントを残した大和田真史は、「力の差があるとは思っていない。今のうちならば勝てる」と付け加えた。首位が相手でも過度に昂ぶることなく、臆することなく、J1への覚悟を持って立ち向かいたい。

前節の大分との直接対決では、その覚悟が如実に感じ取れた。勢いよく試合に入り、早々に先制点を奪い、相手にパワープレーを仕掛けられても体を張り続けて零封に成功。「やっぱり勝敗は気持ちの部分が持ってくることを再認識した」とは松田浩監督。不甲斐ない内容で試合を落とした前々節の岐阜戦から状態をV字回復させた。今回の甲府戦でも勝点3をたぐり寄せるために、大分戦で見せた気迫や闘う気持ちが、まずはベースになるはずだ。

気持ちを整えた上で、次にやるべきことはダヴィ対策。「間違いなくダヴィのチーム」と松田監督が言うように、甲府の生命線はダヴィであり、“チーム・ダヴィ”と言われる所以である。他チームのゴールを食い散らかすゴールキングは一瞬の隙も見逃さない。甲府の中盤の質を高めたフェルナンジーニョにも同じことが言える。それだけに、「丁寧に対応する必要がある。でも、大事なことは自分達のスタイルを出すこと。そうすれば、自分達にチャンスが来る」とパウリーニョは自信を覗かせる。指揮官も「自分達のやり方を通せば、そのまま2人への対策になる」と言う。栃木は個で劣っても、芸術的な守備組織がある。コンパクトさを保ち、1人で無理ならば2人で対応する“くっつくDF”を心掛け、甲府のホットラインから平常心を奪い去りたい。どれだけイライラさせられるか。狡猾さが求められる。

相手のホットラインを遮断し奪ったボールから仕掛けるのは、もちろん高速カウンターだ。その際、障壁になるのが山本英臣。戦術眼に長けた山本は痒い所に手が届く。中盤で駆け引きすることになる菊岡拓朗は言う。
「あそこで取られることが多いけど、逆にそこを抜けるとDFラインはスピードがない。中で捕まらないように味方と上手くやり、カウンタースピードを活かしたい」
DFラインの前のフィールターをいかに剥がすかが、ゴールをこじ開ける鍵になるはずだ。

前節、北九州に逆転されても動じることなく、昇格するチームに相応しい粘り腰で勝ち切った甲府。無敗記録を17試合に伸ばした。開幕前に話を聞いた城福浩監督は、常に成長していきたい、と野心に満ちた目で話していたが、試合を重ねる毎に前進してきたことは、首位を快走する成績から顕著に窺える。また、前節の決勝ゴールが伏兵・畑田真輝だったことからも、総合力がアップしていることが分かる。個性豊かなタレントが揃う前線の攻撃力、今季になって高まった守備力、そして負けていない精神的な強みを活かし、栃木の堅固なブロックを突き破りたい。

リーグ後半戦、栃木は一度もグリスタで負けていない。残り7試合の内、ホームゲームは4つもある。プレーオフ進出、自動昇格圏内へ向けて大きなアドバンテージを有していると言える。ただし、観客動員数がやや寂しいのが現状だ。さらなるアドバンテージを得るために、クラブは「J1へ総力結集」をスローガンに様々なプロモーションに打って出ている。その一環として昨日、JR宇都宮駅でファン・サポーター有志に監督・選手も加わり、大々的なチラシ配布活動を行った。福岡、神戸をJ1へと導いた松田監督は「ここからは地域力が問われる。見えない力が色々なことを成し遂げる力になる」と、地域力の重要性を力説する。ホームゲーム残り4試合、少しでも黄色の占有率を上げるために、ひとり一人が出来ることを出来る範囲でやることが、J1を手元へ引き寄せることになる。まずは首位撃破を目論む甲府戦。より多くのファン・サポーターがグリスタに集結するように、ひとり一人が何かアクションを起こそう。「今日はスタジアムの雰囲気で勝てた」、「ファン・サポーターの後押しが凄かった」。そう選手に言ってもらえるように。

以上

2012.09.29 Reported by 大塚秀毅
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