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【J2:第36節 水戸 vs 北九州】レポート:メンタルゲームを制した水戸。スタジアムを覆いつくした笑顔が、水戸の進むべき道を示していた(12.10.01)

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ケーズデンキスタジアム水戸は笑顔で包まれていた。それは試合に勝ったからではない。試合前から常にスタジアムは笑顔に満たされていたのだ。

この日は「いばらき! ホーリーホック1万人まつり」が開催され、試合3時間前からスタジアムには多くの人が集まり、イベント広場は大賑わい。茨城県のご当地アイドルが集い、さらには水戸サポーターのバンドによる演奏が行われるなど、スタジアム周辺はかつてないほどの盛り上がりを見せていた。さらに試合前にはクラブ史上初サポーターによるコレオグラフィーが披露され、バックスタンドが青と白のホーリーホックカラーで埋め尽くされた。2日前に「J1ライセンス」を取得できなかったことが発表されたことによる悲壮感は微塵も感じられなかった。

最高の雰囲気に後押しされるように、水戸の選手たちは最高のプレーを見せた。序盤からアグレッシブに攻め立て、3分にFKのこぼれ球を岡本達也が押し込んで先制する。7分に常盤聡の個人技に守備を崩されて同点に追い付かれてしまうが、そこからも水戸が中盤を支配し、テンポよくボールを動かして北九州の守備を揺さぶり続けた。
16分、中央でクサビのパスを受けた岡本が小澤司に落とす。その間に岡本はペナルティエリア内に侵入。小澤からのスルーパスを受けて、切り返し、そして、ゴール前の鈴木隆行に送ると、鈴木隆は相手DFを引き寄せてから、左横の島田祐輝にラストパス。「落ち着いてシュートを打てた」という島田が豪快にゴールに蹴り込んで勝ち越しゴールを奪う。
さらに35分には電光石火のカウンター。島田がスピードに乗ったドリブルで駆け上がり、相手DFが対応に来たところ、深い切り返しでボールを持ち返し、右足で岡本へラストパス。柔らかなタッチでゴール前にボールを運んだ岡本がゴールに突き刺し、追加点を決めた。

後半、北九州はダイヤモンド型の中盤を水戸と同じくボックス型に変更して臨んで来た。すると、ペースは一転、北九州へ。FWに入った端戸仁を起点に厚みのある攻撃を繰り出してきた。しかし、水戸も粘り強い守備で対応した。相手に振り切られても最後まで体を寄せて対応。「チャンスを作ることができたが、シュートをなかなか打てなかった。自分たちがうまく前半を戦えたとしても、後半の水戸の粘り強さに対して、我々が戦いきれたかというと難しいところもあった」と三浦泰年監督に言わせるほど、高い集中力でしのぎきってみせた。前半は爆発的な攻撃力を見せ、後半は堅固な守備で耐え抜いた。2つの顔を見せ、「今日は水戸を称えるしかない」と敵将に完敗を認めさせる見事な勝利を挙げた。

両チームともにメンタル的に難しい試合であった。だが、選手たちは目の前の試合に集中し、激しくぶつかり合った。勝利した水戸だけでなく、敗れた北九州の選手たちも「サッカー選手としてJ1ライセンスがないからといってプレーをやめていいわけではない。好きなサッカーで人を喜ばせるのが我々の仕事」という三浦監督の言葉を心の底から理解し、ピッチの上で表現してみせた。今持っているものをすべて出し切った好ゲームを演じてくれた両チームの選手、スタッフ陣に心から感謝したい。今回「J1ライセンス」を取得できなかったとはいえ、彼らはまさしくプロフェッショナルであった。

そして、この試合を演出してくれたスタッフやボランティアの方々、そしてサポーターも素晴らしかった。目標としていた「1万人」には届かなかったが、これまでの平均観客数を大きく上回る「6千人」もの観客がスタンドを埋めた。以前、1万人を集客したことがあるが、その時はアウェイサポーターも多く来ていた。しかし、今節は観客のほとんどが水戸の応援に来た人たちであり、スタンドの一体感は過去に体感したことがないものであった。それに対して選手たちが燃えないわけがなかった。
ただ、これが「6千人」である。試合後、沼田邦郎社長はこう宣言した。「平均観客数を6千人から7千人にして強いチームを作りたい」と。つまり、この試合を最低のベースにしていかないといけないということである。それは並大抵のことではないことは言うまでもない。しかし、水戸はそこに挑戦していかなければならないのだ。
J1への道のりが長く険しいことが今回の決定で分かった。だからといって、諦める気はさらさらない。本当にJ1に行きたいのか――今、水戸に携わるすべての人に問われている。行きたいのならば、ピッチの内外において毎試合この日以上のものを示していかなければならない。昨日の試合を「特別」なものではなく、「日常」にしていくことこそが、今水戸に求められていることである。ピッチの内外で進むべき道を示すことができた。あとは突き進むだけだ。

以上

2012.10.01 Reported by 佐藤拓也
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