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【J1:第28節 浦和 vs 札幌】プレビュー:逆転優勝のために絶対に負けられない浦和。重圧から解き放たれた札幌の出方は気になるところ(12.10.05)

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シーズンを通してずっと好調などということはまずありえない。悪い時だって必ずある。だが、そこで嫌な流れをズルズルと引きずらないのが今年の浦和の強さだ。先月22日のG大阪戦では今季ワーストの内容で惨敗を喫したものの、翌週の柏戦ではそんなショックなど微塵も感じさせずに勝利を収めた。

2ー1という結果そのものは、終了間際の相手のミスに助けられたという側面はある。柏にも得点のチャンスはあり、あるいは引き分けが妥当だったのかもしれない。だが、自分たちのやりたいことをほぼ何もできなかったG大阪戦とは対照的に、柏戦では自分たちのスタイルをしっかりと表現できていた。

ひとつ大敗を喫したからといって己を見失うことなく、今までどおりの戦い方を貫いて手応えのある内容を披露できた。とりわけ、惨敗後の試合で先制点を許しても、精神的に動じることなく戦って試合をひっくり返せたという事実は大きい。「試合の中で何かアクシデントが起きた時にもう一度、初めに戻れる力はついていると思う」と永田充が自信をのぞかせたように、今の浦和にはすぐに立ち返ることのできるベースがある。

その浦和と今節対戦する札幌は、J1で生き残っていくための武器を作り上げることができずに苦しんできた。J1昇格1年目、限られた戦力で戦っていく上で、主力クラスに故障が相次いだのも痛かった。連敗をせっかく止めても、またすぐに連敗と泥沼にはまり、精神的にも負のスパイラルに陥っていただろう。それでもなんとか光明を見出そうと奮闘してきたが、ついに前節、リーグ史上最速のJ2降格が決まってしまった。

浦和にとっては絶対に勝たなければいけない相手だ。優勝を争うライバル、2位仙台の背中には追いつくことができたが、トップを走る広島とは勝点5の差がある。ひっくり返すためには最低でも2試合が必要だ。残り試合が少なくなっていくなかでこれ以上離されるわけにはいかない。取りこぼしは絶対に許されない。

札幌戦では、とりわけハモンに注意したい。今夏に加入したブラジル人選手は足元の技術が高く、アイデアも持っている。ピッチ上を自由に動き回ってビルドアップからチャンスメークまで関与し、攻撃のテンポを変えることができる。ボールを持つと「雰囲気がある」選手だ。チームメートとの息が合うようになれば、攻撃に迫力が生まれてくるかもしれない。

不調のチームだからといって油断は禁物だ。むしろ降格が決まったことで、札幌は厄介な相手になる危険性がある。これまでは恐怖心が足を引っ張り、動きを鈍らせ、判断を狂わせていた部分が少なからずあったはずだが、そういった精神的な重圧はもうない。「相手は失うものが何もない。こういう相手こそ怖い」と梅崎司も強く警戒する。

浦和には消したくても消えない傷がある。2007年、リーグタイトルに王手をかけていた浦和は、最終節、すでに降格が決まっていた横浜FCにまさかの黒星を喫し、つかみかけていたものを最後の最後に逃してしまった。

ただ、忘れたくとも忘れられない記憶だからこそ、同時にそれは財産にもなっている。「最終節で横浜FCに負けて優勝できなかった経験を先輩たちが僕たちに伝えてくれている。次の札幌戦はその時と同じような状況だと思う」(槙野智章)

今のチームには吹っ切れた相手と戦うことの怖さをよく知る者がいる。この札幌戦を落とすことで「あの時勝っていれば」と後悔の念に苛まれる危険性があることを理解している選手たちがいる。過去を消すことはできないが、過去に学び、未来につなげることはできる。あの時の苦い経験を昇華させるためにも、絶対に勝利を掴み取りたい。

以上

2012.10.05 Reported by 神谷正明
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