両者は今季すでに2度対戦しており、仙台の1勝1分。4月のリーグ戦ではホーム・ユアスタで磐田に先手を奪われる展開となったが、試合終了間際にウイルソンの一発が決まり2-2のドロー。再戦となった6月のヤマザキナビスコカップ・予選リーグ最終節ではグループ首位の磐田に対し、仙台がホームで4-0と大勝。逆転で決勝トーナメント進出を決め、スタジアムは歓喜に包まれた（この結果、磐田は予選リーグで姿を消すことになった）。今季3度目の戦いはリーグ残り5試合という非常に重要なタイミングで訪れたが、今回も間違いなくタフなゲームになるだろう。

今季仙台に勝てていない磐田・森下仁志監督は「あくまでもこちらがチャレンジャー」と気を引き締める。チームとしての完成度はやはり仙台に分がある。前々節はＪ１残留争いの渦中にいるＧ大阪を、前節は優勝争いのライバル・浦和を撃破した勢いは間違いない。今節、次節と角田誠を累積警告による出場停止で欠くことになるが、手倉森誠監督の下、長い年月をかけて熟成させたスタイルはそう簡単には乱れない。赤嶺真吾、ウイルソンという強力２トップを軸とした攻撃、セカンドボールに対する強い執着心は再び磐田に脅威を与えるだろう。

対するホーム・磐田は前節横浜FMに大敗を喫し、3シーズンぶりの3連敗。今季ワーストタイとなる4失点を許し、攻撃陣も振るわず2試合連続の無得点に終わった。大黒柱・前田遼一を欠き、日本代表の欧州遠征から帰国したばかりの駒野友一もベストコンディションとは言えなかったとはいえ、ここまで結果・内容の伴わない負けは今季ここまでなかった。試合後、サポーターから浴びたブーイングは真摯に受け止めなければならないだろう。前節の監督会見で「これを受け止め、次の仙台戦でもう一度自分たちの姿を見せたい」と話していた森下監督はホームで立て直しを図る。前節負傷欠場した前田遼一、さらに長期離脱から復帰した金園英学は今節メンバー入りする見込み。躍動感溢れる2人のストライカーに導かれ、この試合で“自分たちの姿”を取り戻すことができるか。

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2012.10.26 Reported by 南間健治