●ペトロヴィッチ監督(浦和):
「今日はみなさん、私と同じ意見だと思うが、素晴らしいゲームだった。このゲームの前に言っていたことだが、C大阪はJリーグの中でも他のチームよりワンランク上の攻撃ができるチームだ。相手のクルピ監督は5年間チームを率いて、半年ほど開いたが、再び戻ってきた。クルピ監督が戻ってくる前もC大阪は素晴らしいサッカーをしていたと思うが、結果が出ないというシーズンだった。C大阪はここ数年、素晴らしい攻撃的なサッカーをしているチーム。私は浦和の監督なので贔屓目になってしまうが、浦和は今日素晴らしいゲームをしたと思う。札幌、仙台に負けて難しいゲームだったが、選手たちは素晴らしいゲームをしてくれたし、勝利への強い意志、意地をしっかり見せてくれた。3ポイント以上に、今日の1ポイントは価値があると思う。残り4試合で我々が優勝を争える位置にいるし、我々の方向性は誰が見ても明らかだ。そして浦和は今、生き返った。Jリーグで、ここにありということを示せていると思う。それは価値のあることだと思う。今日、なぜこれだけのゲームをしながら勝てなかったのかということについては、5時間話しても説明がつくものではないかもしれないが、今日見せた内容は今後にしっかりとつながっていくと思う」
Q:4試合を残して首位とは勝点6差。優勝は厳しいと思うが?
「私自身、今の状況から首位との順位をひっくり返すのは難しいと見ている。仙台、広島は6ポイント多い状況。現実的な目標は3位で今シーズンを終えることだと思う。可能性がある限りは一番上を取るために戦いたいが、現実的な目標は3位で終えることだと思う。2007年、浦和が残り5試合で大きなリードを奪いながら、鹿島が逆転優勝したことがあった。不可能ではないということが過去の歴史で起こっているので、チャンスがある限りは戦っていこうと思っている。たらればの話になるが、札幌の試合前でミスをしたと思う。札幌に勝つ強い気持ちで臨んでいたし、それが選手に伝わっていた。選手たちも勝って1位を取りにいくという強い気持ちで臨んでいた。札幌戦ではチャンスを数多く作って、そこで決めていれば勝利していたかもしれないというゲームだったが、結果は微妙なバランスで決まってしまう。勝ちたいという思いが強いがゆえに逆の方向に進んでしまった。試合前に、勝ちたい気持ちに少しブレーキをかけておくべきだったかもしれない。目標は1位ではなく3位と伝えていれば、その試合も勝利できていたかもしれないし、そこで勝利していれば、仙台戦でも勝てたかもしれない。私が言ったことが正しいかはわからないが、私はそう思っている。1位という順位を意識し過ぎたから、本来やろうとしていたことをうまく試合に出せなかった。日本の風土では、あの状況で1位ではなく3位と言ったら、この監督は何を言っているんだと思われてしまうかもしれないので、公の場では1位と言ったが、チーム内では3位と言って、強すぎる気持ちを抑えるべきだったかもしれない。おそらく、あの試合の前にミスをしたと思う。監督として、選手の強すぎる気持ちを抑えなければいけなかった」
Q:そういう言葉を今日は選手に伝えたのか? また、FWの得点が少ないが、今後の打開策は?
「この試合前ではなく、今週を通して、前のゲームとは違った話をした。先ほど話したことは選手にも伝えた。札幌戦ではたくさんのチャンスを作り、仙台戦は常にリードを奪われる展開だったが、最後にマルシオが3−3にできるチャンスもあった。ものすごく強い気持ちで戦ったゆえに冷静さを失っていたと思う。我々は、勝利への強い気持ちがあるがゆえにバランスを崩していた。今週は、コンパクトな守備をしてスペースを与えず、いい守備からカウンターを仕掛けることを繰り返してきた。それを選手が今日、素晴らしく表現してくれた。FWの得点が少ないという話がでると、補強の話が出てくると思うが、私としては選手をあちこちから補強してチームを作るタイプではない。今いる選手を指導して、改善していく。札幌戦、仙台戦、今日もマルシオにチャンスがあったが、本来であれば最も決定力のある選手だと思っている。元気も今日、チャンスがあったが、彼もゴールを決められる選手だ。それが決まらないのはアンラッキーだと私は捉えようと思う。ゴールを決められるいいFWを獲得するにはお金がかかる。浦和はみなさんが思うほど資金力が豊富ではない。1人が出ていけば、また1人取るというのが現実だ。ゴールを決めるのは、生まれ持った感覚だと言われているが、私は練習の中でしっかりと磨いていきたい。我々のサッカーは攻撃の選手だけにチャンスがあるわけではない。陽介、マルシオ、いつも出ている平川、梅崎、あるいは槙野もチャンスに顔を出している。いろんな選手にチャンスがあるのが、我々のスタイル。チャンスをものにしていくことは、日々の練習で取り込んでいくこと。落ち着いてゴールを決められるように指導していきたい」
Q:後半に攻撃がよくなった要因は?
「前半はまだ両チームとも選手がフレッシュな状態で、その状態では我々もスペースと時間を与えてもらえない。ただ、試合が進めば、相手も疲れてくるし、肉体だけでなく頭も疲れてくる。そのなかで時間とスペースを与えられるようになる。それがあるから、どちらかに攻撃のチャンスが増えていく。相手がしっかりと引いて守備の組織を作られると崩せないが、個人のドリブルであれば崩れてチャンスは生まれる。今日、我々には1人でシュートまで持っていって決められる選手はいなかったし、日本を見渡してもそういったスターはなかなかいない。そういう状況では、試合の経過とともにスペースがあいたところを生かして、アイデアを持って崩すという展開になる。我々はボールを動かしながらサイドに展開して、前半は梅崎が1対1の展開が多かったと思うが、そういう場面でペナルティエリア内に侵入できればアドバンテージがある。梅崎は普段左でやっているので、右では若干慣れがなかったのかもしれない。1対1でドリブルを仕掛けて、エリア内に入っていくことが必要になってくると思う。サイドチェンジが入った時に1対1になりやすいので、そこで仕掛けて数的優位を作っていくことが必要。ボールを取られてもいいから仕掛けてほしいが、そこで躊躇すると感じている。そこは今後、練習で取り組んで、必ず改善できると思っている」
以上
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