ヤマザキナビスコカップ決勝に惜敗した後、リーグ戦でもまさかの3連敗を喫し、ACL出場圏内に入る可能性も消滅してしまった清水。一方、9月以降10戦無敗の快進撃を見せ、前節でJ1残留を決めた大宮。良くも悪くもお互いに目の前の大きなニンジンはなくなった状況だが、その中でリーグ最終節でサポーターに見せようとするものは何なのか。そこが、この試合最大の見どころとなる。
これがアウスタでの今年最後の試合となる清水としては、やるべきことは明確だ。「われわれのプライドを持って戦い、しっかりと勝利を勝ち取って、ファン・サポーターのために良い形でシーズンを終わらせなければいけない。そしてシーズンの最後に天皇杯でカップを取れる力があることを、将来すばらしいチームを作っていけることを見せていきたい」(ゴトビ監督)という想いは、選手たちにも共通する。
「自分たちの美しいサッカーを見せて勝ちたい」(カルフィン・ヨン ア ピン)という部分も大きなテーマだ。今年の清水は、内容はもうひとつだが勝負強く勝点3をつかみ取った試合がある反面、内容が良くてボールを支配したゲームでなかなか勝てないという一面もある。主導権を握ると相手に引いて守りを固められる状況が多くなり、それを攻め崩すことがなかなかできずにいるうちにカウンターやセットプレーで失点すると、以降は焦りが先行して点を取りきれないまま終わってしまう試合が多いからだ。
だからこそ、「良い内容の中で、しっかりと点を取って勝つことが大事。どんな相手でもブレずに自分たちのサッカーができる強さをつけたい」(小林大悟)という部分が、若いチームにとって大事な課題となっている。前節の川崎F戦では、その小林がスルーパスや1タッチパスでこれまでなかった崩しの形を見せて大いに可能性を感じさせており、今週の練習でも好調な動きを見せている。ここも楽しみなポイントのひとつと言える。
また、今年は若い選手たちが大きく成長した1年でもある。その象徴的存在である18歳の石毛秀樹は、「最初の新潟戦と今度の大宮戦を見比べて、やっぱり変わったなと思ってもらえるようなプレーをしたい」と語る。そうしたさまざまな意味で、この最終節は今季の集大成を見せるべき試合なのだ。
以上のようにテーマを持つ清水に対して、大宮は恰好の相手と言える。伝統的な堅守速攻が持ち味で、夏の積極的な補強によって攻撃陣に強力なタレントを揃え、9月からは10戦無敗(5勝5分)。その10試合でわずか4失点(1試合あたり0.4失点)と、今リーグでもっとも堅い守備を見せているチームでもある。
前節でJ1残留を決めたことによって気が緩む心配もあるが、逆に重いプレッシャーから解放されて、より大きな力を発揮する可能性もある。攻撃での最大の武器であるスロベニア人2トップのうち、ズラタンはケガにより欠場濃厚だが、190cmのノヴァコヴィッチの周囲をチョ ヨンチョル、東慶悟、渡邉大剛といった活きの良い選手たちが動き回る攻撃は、清水の守備陣にとって大きな脅威となるだろう。
そんな大宮がこの試合に臨むテーマは、非常に前向きなものだ。「見てて楽しめるディフェンスと、おもしろいサッカーに近づいてきていると思うし、僕たちもやっていて楽しい。来年はもっと上に行きたいし、(今の戦いを)すべてに生かせるように頑張っていきたい。最終戦、天皇杯で結果を出して、僕たちの強さが本物だということを証明したい」と、守護神・北野貴之は語る。ここまで結果を出してきた組織的な守備で清水の攻撃を封じ、来年につながる戦いでオレンジ対決を制して、無敗のままシーズンを終える。それが大宮の最終節にかける想いだろう。
大宮のほうも勝点を取ることだけを考えたサッカーはしないと考えられるだけに、お互いの持ち味をぶつけ合い、非常に見応えのある試合内容になることは間違いない。その中で、ホームで絶対に勝たなければならないというプレッシャーもある清水と、プレッシャーから解放されて伸び伸び戦える大宮のどちらが結果を引き寄せられるのか。メンタル面の対照的な立場も、この試合をおもしろくする大きな要素になりそうだ。
以上
2012.11.30 Reported by 前島芳雄
J’s GOALニュース
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