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【J1:第34節 F東京 vs 仙台】レポート:F東京が仙台相手に圧巻のゴールショーで2012年を締めくくる(12.12.02)

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楽しいサッカーの時間だった。最終戦で両者が選んだのは、負けないためのものではなく勝つためのサッカーだった。仙台は、大挙して訪れたサポーターの前で試合終了まで折れることなく攻め続けた。だから6−2というスコアになった。しかも、この日生まれた8得点すべてが選手の意図や、感性が読み取れるすばらしいゴールばかり。悲喜こもごものシーズンの締めくくりに相応しい試合となった。

展開を振り返っていくと、F東京がルーカスの8分と17分の連続ゴールで先行した。ゲームをコントロールし始めた矢先に、仙台FW赤嶺真吾に1点を返されて試合を折り返した。後半開始3分が試合の分かれ目だった。F東京は赤嶺にゴール前へと抜け出されてしまう。しかし、赤嶺の放ったシュートは枠の外へと逸れた。すると1分後にコーナーキックからF東京が3点目を奪って試合を決定付ける。その後は前のめりとなった仙台相手に立て続けにゴールネットを揺らしてクラブ初のJ1最多6得点を決めた。仙台は試合終了間際に武藤雄樹が得点を決めたが、その直後に試合終了の笛が鳴った。

試合終了後、森重真人は「いやぁメチャクチャ面白かった」と満開の笑顔を見せ、徳永悠平は「後ろで見ているだけでも楽しかったよ、今日は」と特等席での鑑賞を楽しんだと言う。そして出場した誰もが口々に「僕たちが楽しかったんだから、見ている人もきっと楽しんでもらえたと思う」と話した。ポポヴィッチ監督は「私たちの選手たちはファンタスティックだった。誰がというわけではなく、選手全員が輝いていた」と誇らしげに語った。

そのファンタスティックな1日を彩ったゴールの数々はどれも一級品だ。先制点は、ルーカスが右サイドからのダイアゴナルランで背後を奪うと、そこに高橋秀人が浮き球を合わせた。背番号49は相手DFを押さえつつ、ボールをコントロール。僅かな隙間を左足で通してネットを揺らした。2点目はさらに圧巻だ。ルーカスが右サイドからチキタカ、チキタカと梶山陽平、長谷川アーリアジャスールとパス交換し、仙台の守備網を掻い潜る。最後は、GKの腰を折るようにタイミングを外してネットに突き刺した。仙台の反撃の一撃も印象的だ。FW赤嶺は右サイドからのクロスにらしい動きでマークを剥がすと、空中で体を捻ってニアをぶち抜いた。今季14得点目は真骨頂の駆け引きで掴み取った。

後半のゴールショーの始まりはチャン ヒョンス。左CKをアーリアが上げ、ニアで2人が潰れてファーサイドから走りこんだチャンが頭で叩き込んだ。続いて左サイドから梶山、アーリアとつなぎ、最後は渡邉千真へと渡る。渡邉は相手GKを抜き去って左足で豪快にゴールを挙げた。途中出場のネマニャ ヴチチェヴィッチがさらに2ゴールを加えた。「分かり合えている」という梶山との連係でゴールをこじ開けて5点目を決める。さらに、ゴール前でこぼれ球を拾ってGKの鼻先でくるりと反転し、フリーになると息継ぎなしのゴールラッシュのしんがりを務めてゴールラインの向こう側にボールを届けた。そして、武藤はすばやいリスタートに反応してこの日、最後の得点を決めた。

このショーに相応しく、両側から飛び込んでくる唄歌いの声がピッチをやり甲斐のあるステージへと変えた。青赤な人は試合が終わって「これが34試合続けばな」と笑顔で軽口を叩き、黄金な人は「来年こそは」と地団駄を踏みつつ、リーグのトップに立つ日のことを想像したはずだ。20年目のJリーグはこれでおしまい。ただ、21年目を思い描く楽しみは増えた。熱くなるハードワークで2位に輝き、来季はアジアへの挑戦が待っている仙台。内容で楽しませて結果でも笑う、最も高いハードルに2013年も挑むF東京。そして、それを楽しむ人。価値観が異なっていても、サッカーへの喜びを見出そうとしている人たちがスタジアムには集まっている。この空間は悪くない、むしろ大好きだと思えてくる。しばらく週末の楽しみは減るけど、この日よりももっと楽しい2013年が待っていると思えば、待つ時間すら楽しいものだ。

以上

2012.12.02 Reported by 馬場康平
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