ホーム・ガンバ大阪にとっては初めてのJ2リーグ戦、しかも同じ関西を拠点とする京都サンガF.C.との対戦ということもあってだろう。この日行われたJ2リーグでは最多となる18,041人もの観客を集めたこの日の万博記念競技場。
ちなみに、この数字は、同競技場で行われた昨年のJ1リーグの開幕戦、ヴィッセル神戸戦の17,066人を約1000人近く上回るもの。そのことからも「1年でのJ1復帰」を願うファンの想いがヒシヒシと伝わってくる中で16時03分、キックオフを迎える。
その雰囲気に呑まれた訳ではないだろうが、ホーム側のG大阪は、相手の出方を伺いながらの堅い立ち上がり。それに対して京都は3分、今季チームに加入したMF山瀬功治が思い切りのいいシュートを放つなど、アウェイながらアグレッシブな姿勢が感じられるスタートを切る。その勢いのままに24分には直接フリーキックからのこぼれ球をDF安藤淳が右足でボレーシュート。美しくゴールネットを突き刺し、アウェイの地で貴重な先制点を奪い取る。
1点を追う展開になったG大阪は当然、攻撃の姿勢を強めるが、京都の前線からの早いプレッシングに苦しみ、うまくボールを動かせない。本来なら、ボランチのところでボールを落ち着かせ、攻撃を作り直していたシーンでも、相手の徹底したプレッシャーに苦しめられ、中盤でリズムを作れないどころか、逆にボールを奪われてピンチを招くなど、らしい攻撃を構築できない時間が続く。
そんな状況に手を打つべく、後半は2トップを預かっていたFW家長昭博と、MF倉田秋のポジションを入れ替えるなどテコ入れ。前線でうまくタメを作りながら攻撃を作ることを見直した中で、60分、右サイドのMF遠藤保仁からのパスを受けたMF阿部浩之が狙いをすましたゴールを突き刺し、同点に。更に直後の62分にはFWレアンドロのエリア内への突破が京都DFのファウルを誘いPKを手にすると、それをFWレアンドロ自らが決めて2−1と試合をひっくり返す。
だがスコアこそひっくり返しても、流れを引き寄せることができない。というより、70分を過ぎ、G大阪イレブンの足が止まり始めると、試合のペースは再び京都が手に。個がしっかりと運動量を発揮しながら中盤を制して攻撃を構築し、G大阪ゴールを攻め立てる。特に75分にMF中村祐哉、80分にFW久保裕也とフレッシュな顔ぶれを前線に送り込んでからは攻撃がスピードアップ。81分、右サイドのDF安藤からのパスを受けたMF山瀬功治が右足で同点弾を叩き込むと、3分と示されたアディショナルタイムに突入直後にも、MF中村からの絶妙なパスを受けたFW久保がうまく相手選手を振り切ってゴールを決め、2−3と逆転に成功する。
その流れ、勢いからも京都勝利で締めくくられるかと思われたが、そこで終わらせないのがある意味、今季のG大阪の『変化』かもしれない。
逆転された直後、MF阿部に代わってピッチに立ったFWパウリーニョがうまく相手DFの守備を外してペナルティエリア内で絶好のゴールチャンスを迎えると、京都DFバヤリッツァが思わずファウル。これによって得たPKをMF遠藤が落ち着いてゴールにおさめて3−3に。土壇場で再び追いついて勝点1を手にし、試合終了のホイッスルを聞く。
試合の内容からすれば、G大阪にとっては拾った『勝点1』、京都にとっては失った『勝点2』との印象が色濃く残ったのが、課題は露呈しながらもある意味、両者ともに『勝利』『J1昇格』への思いはしっかりと示した開幕戦。そのことをプラスに捉え、次節へと繋げてほしい。
以上
2013.03.04 Reported by 高村美砂
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