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【J2:第1節 東京V vs 福岡】レポート:“内容”の東京V、“結果”の福岡。こだわり対決は福岡に軍配。(13.03.04)

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両者とも、狙い通りの戦いができた。その中での勝敗結果という、ゲームそのものとしては非常にポジティブなものだったのではないだろうか。「しっかりボールをつないで、ボールを大事にして攻撃する」(間瀬秀一コーチ)東京Vと、「内容よりも結果にこだわっていた」(城後寿)福岡。戦いぶりに、それぞれの意図はしっかりと表われていた。

「もっと『前からがんがんプレスに来る』って聞いてたけど、それほどでもなかった」と、飯尾一慶が印象を口にしたが、そこにこそ福岡・マリヤン プシュニク監督の狙いがあったようだ。就任から約50日、高い位置からの厳しいプレッシャーでボールを奪い、取った瞬間から、素早くシンプルにゴールを目指すというスタイルを徹底的に植え付けてきた。そして、サポーターやメディアなどの周囲にもそのイメージはだいぶ浸透していると言えよう。この試合後の会見で「城後(寿)はトップの選手というよりも、第一番目のDFだと思います」と語っているところにも、いかに高い位置からの守備を重要視しているかがうかがえる。だが、相手が攻撃に特長をもつ東京Vとなると、「無理してリスクを負わずに、低い位置からのプレスでまずは失点だけはしないように」(古賀正紘)と、この試合ではあっさりと戦い方を変えてきた。実際、東京Vの意表をついたことは事実であり、さらに結果として、「相手に攻めさせておいて、奪ったときに背後を狙おう」というプランが奏功し、後半28分の城後寿の決勝点を生んだ。こうした、“戦い方”そのものではなく、“結果”に対して追求するための戦い方の柔軟性こそが、スロベニア人新監督最大のこだわりと言えるのではないだろうか。

一方で、東京Vは“内容”に強いこだわりをもって挑んだ。「相手に攻めさせて」という、福岡の意図が良い意味ではまり、自分たちが目指す「ボールを大事に」というテンポ良いパスワークは「これまでで一番ボールがよく動かせた」。鈴木惇はゴール前までの攻撃にはある程度の手応えを感じたという。また、この試合でこだわらなければいけなかったポイントの1つに、『セカンドボールへのハードワークで負けるな』というものがあったが、そこに対してはほぼ制したと言っても過言ではないだろう。試合前、相手の真骨頂とも思われた前線からの激しいプレス、セカンドボールの競り合い、奪ってからの攻守の切り替え、多くが東京Vの方に分があったように映った。間瀬コーチも「監督の意思を引き継いで試合に臨んだこと、それに向かう姿勢に対しては、一切の曇りもなく臨んだ」と、戦いぶりそのものには満足感を口にした。

だが、どんなにゴール前までの形を作っても「自分たちの目の前でプレーさせていれば、そんなに怖さはなかった」(福岡・古賀)と、残念ながら最も大事なフィニッシュのところで相手の脅威にはなり得なかった。「ここまでやってきた、後ろからつなぐという形はだいぶできてきた。あとは、“つなぐ意味”ですよね。何のためにつなぐか?もちろんゴール。そこをもう一度しっかり意識して、一番大事なゴール前でこそ力を発揮できるためのスタミナや、人数をかけていくとか、とにかく決めきれるようにしなければいけない」飯尾は、“ゴール前”を最大の課題と再認識していた。

ただ、今後への可能性も十分感じられたのではないだろうか。決定機を何度も逃したとはいえ、攻撃のバリエーションの多さは見ていて非常に楽しかった。開幕戦初先発を果たした中島翔哉の積極的シュート、さらに「10mのパスよりも20mのドリブルで運ぶ力が自分にはある」と、他の選手と変化をつけることも意図しているという果敢なドリブル、「おとりとなって、チャンスを作れた。自分よりもチームとして点をとれれば」という、高原直泰の献身的なプレー。また、常盤聡や小池純輝の圧倒的なスピードや、森勇介、福井諒司の両サイドバックの攻撃参加、森の精度高いクロスからのチャンスメイク。中後雅喜、鈴木のミドルシュート、刀根亮輔、金鐘必のセットプレーからのヘディング。途中から入った前田直輝、高木大輔の躍動感あふれる攻撃など、今季東京Vの最大の特長となっていくであろう、「バラエティーに富んだ攻撃」と、それに乗じたタイプの違うそれぞれの個性が見えたのではないだろうか。それでもやはり、すべては“勝つため”の取り組み。「内容が悪くなくても、勝つためにサッカーをやっているので勝たなければ意味がない。内容と結果、両方を求めて、見ている人に面白いと思ってもらえるサッカーをやっていきたい」ルーキー中島は、次節の勝利を誓っていた。」

“内容”に手応えを得た東京Vと、“結果”に徹した福岡。どちらも自分たちのサッカーを発表する初の舞台・開幕戦という場で、それぞれの顔を見せることができたと言っていいだろう。お互い、新しい監督の下どんなチームを作っていくか。戦術がより浸透しているであろう、次節の対戦が今から非常に楽しみだ。

以上

2013.03.04 Reported by 上岡真里江
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