J2優勝を最低限の目標に掲げるG大阪は前節、京都と3−3で引き分け早くもJ2の厳しさを思い知らされた。今節は日本代表のザッケローニ監督が見守る中、前半で3点を挙げJ2屈指の攻撃力を見せ付けることはできたが、後半は足が止まりシンプルにロングボールを放り込む長崎に苦しめられた。
一方、今季「ハードワーク」というテーマを掲げて戦う長崎だが、前半は強豪ガンバのパス回しに対して尻込みしてしまう。G大阪は開幕戦の反省を生かし、より早いパス回しで長崎を寄せつけず中盤を支配することに成功した。13分、左サイドからMF二川孝広が長崎のGKとDFの間にクロスを入れると、飛び出してキャッチしようとした長崎のGK岩丸史也がキャッチミス。こぼれたボールに詰めていたFW平井将生の肩が当たりゴールに吸い込まれた。長崎の選手を混乱させるラッキーな先制点だった。この日、スタジアムを訪れたのは、18,153人。大観衆が長崎の選手を緊張させ、普段起こり得ないミスが起きた。高木琢也監督が「いい雰囲気を(観客の)皆さんが作ってくれたのに、逆に選手にはプレッシャーになってしまった」と言うように、大舞台に場慣れしていない新規参入チームの弱さが思わぬ形で出た。
続く24分には、またしても二川から常に裏を狙っていた平井に対しスルーパスが出ると、俊足の平井は長崎のDF3人を置き去りにするランニングで振り切り、この日2点目を挙げた。昨季無得点だった平井だが、長谷川健太新監督の期待にこたえた。
長崎のMF神埼大輔は「最初にボールを取りに行こうと思ったんですけど、早い時間帯で失点してしまって、それが今日の試合の全てかなと思います。前からプレッシングをかけに行っても、上手くいかず、相手は人数をかけて回してくるので、だんだん前から行けなくなってしまって、後手に回った守備をしてしまいました」というように、前半の長崎は打つ手がなかった。
するとG大阪は35分にも二川がゴールから40メートル離れた位置から豪快なロングシュートを蹴り込み、早くも3−0に。長崎の観客はG大阪の圧倒的な強さに絶句。新スタジアムは図書館のような静けさに包まれた。
ハーフタイム、長崎はボランチの岩間雄大を下げ、先日加入したばかりの金久保彩をトップ下の位置に入れる。前線に厚みを持たせた布陣に替えると、G大阪の足が止まったこともあり、流れは徐々に長崎に傾く。76分に幸野志有人に替えて長身FWの水永翔馬を投入した後は、長崎は水永をターゲットとしたシンプルなロングボール戦法に特化。高さのないG大阪のDF陣を苦しめた。功を奏したのは80分。井上裕大から出たロングパスをオフサイドラインで受けた水永が冷静に決めると新スタジアムは大声援に包まれた。この後、長崎は何度もロングボールでG大阪ゴールを脅かすも、追加点ならず。前半の3点が試合を決めた形になった。
長谷川監督は試合後、「選手たちは長崎のロングボールがゴール前を横切る中、体を使って抑えた。つまらないミスで1点献上したのは良くない」と話しており、G大阪は今後の課題が明らかになった試合となった。
以上
2013.03.11 Reported by 植木修平
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