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【J1:第4節 C大阪 vs 仙台】プレビュー:開幕3連勝の『レヴィーセレッソ』と、ACL初出場の『手倉森ベガルタ』。好敵手対決で『勝負強さ』を見せるのはどちらか(13.03.29)

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J2時代から常に熱戦を繰り広げてきた好敵手、レヴィークルピ監督のC大阪と、手倉森誠監督の仙台が、今季も顔を合わせる。手倉森監督が2008年に仙台で指揮を執り始めてから、公式戦通算で13試合行われた名将対決は、『レヴィーセレッソ』の3勝6分4敗(J1=4分1敗。J2=2勝2分2敗。ヤマザキナビスコカップ=1敗。天皇杯=1勝、PK戦での決着)。ちなみに、勝敗が決したときは、いずれも1点差の接戦となっている。この数字だけを観ても、いかに拮抗した戦いが続いているかというのは明らかだろう。

ただし、C大阪が仙台に90分以内で最後に勝ったのは、2009年のJ2第7節(2-1@宮城スタジアム)までさかのぼらなければならず、C大阪のディフェンスリーダーの1人、茂庭照幸も「(仙台は)すごく強い」と認めるように、まさに『手倉森ベガルタ』は、桜色のチームにとって大きな壁となってきた。

これまでのこの対戦では「僕らは相手よりも自分たちのスタイルを貫くというタイプ。一方で、向こうはある程度スカウティングをよくしてくる」と茂庭も言うように、レヴィークルピ監督が推し進める攻撃的なサッカーで臨むC大阪に対して、手倉森監督率いる仙台が、得意の堅守速攻を活かしつつ、C大阪の長所をうまく消すようなサッカーを展開。そこで、策士、手倉森監督の戦術が見事にはまるケースが目に付いた。今回も一般的には、攻撃力のC大阪、ハードディフェンスの仙台という構図が考えられるが、今年のC大阪は、今までとは少し違うかもしれない。

決して、ここまでC大阪らしい、アグレッシブで創造性あふれるサッカーは発揮しきれているわけではない。それでも、J1では3連勝、ヤマザキナビスコカップでも1勝1分の負けなしと結果を残している。その要因は、ズバリ、粘り強い守備にある。J1で3試合を終えた段階とはいえ、失点数はリーグ戦最少の1。そのうち第1節新潟戦、第3節F東京戦の2試合では、相手にシュートを多く打たれたなかでも、最後まで身体を張って耐えしのぎ、無失点に抑えているのだ。茂庭、藤本康太、山下達也、そして、今季新加入の新井場徹といった、経験豊富な選手たちが守備をしっかり引き締めているなかで、迎える今回、仙台のカウンターや、梁勇基の蹴るセットプレー、サイド攻撃を、どのように対処していくのかは、注目の1つだ。

もちろん、J1で2得点ずつあげている柿谷曜一朗と山口螢、ヤマザキナビスコカップにてトップ昇格後初得点を決めた南野拓実といった生え抜きの逸材たちが並ぶ若き攻撃陣の活躍も、C大阪好発進の一因。彼らの要所での得点力が、今季のC大阪の勝負強さにつながっている。今回、守備力の高い仙台を相手に、どこまで彼らが本領を発揮できるかも、見どころになるだろう。

一方の仙台は、ACLで2引き分け、リーグ戦では1勝1分1敗のスタート。タイトな日程のなか、厳しい戦いが続いているが、前節の柏戦で今季初勝利。そして、ヤマザキナビスコカップ予選リーグが行われた先週は試合がなく、休養十分で今節に臨む。しかも、ケガで戦線を離脱していた角田誠、富田晋伍が復帰間近ということも明るい材料。昨年、C大阪をはじめ、各チームを苦しめたボランチコンビが戻ってくれば、いよいよ仙台の本領発揮となりそう。レヴィークルピ監督に常にライバル心を強く持つ手倉森監督の采配からも目が離せない。

昨年の最初の対戦では、セルジオソアレス監督(当時)が率いたC大阪は、2勝1分と無敗のなか、仙台に敗れ、そこからC大阪はリズムが出ず、逆に仙台は上位をひた走るといった、対照的な状況が生まれていた。今年、同じ第4節で迎えるC大阪と仙台のマッチアップ、果たして昨年と同じく、仙台が制するのか。それとも、「難しいゲームになるが、勝利のみにこだわり戦う」というレヴィークルピ監督率いるC大阪が連勝を伸ばして、大阪長居スタジアムで満開の桜を咲き誇らせるのか。試合終了間際にゴールが決まることが多いのも特長的なこのカード。今回も最後まで見逃せない試合になることは容易に想像できる。では、こんな好勝負をいつ観るのか。『今でしょ!!

以上

2013.03.29 Reported by 前田敏勝
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