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【J2:第6節 愛媛 vs 岡山】プレビュー:愛媛も岡山もハードワークと安定感のある守備が持ち味。今季初の「PRIDE OF 中四国」では、その守りを崩す攻撃がポイントになる。(13.03.31)

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今週末にニンジニアスタジアムで行われる愛媛と岡山の対戦は、今季初の「PRIDE OF 中四国」。この中四国の雄を決める対戦カードは2011シーズンからはじまり、今季で3シーズン目となる。初代のチャンピオンは岡山、そして昨シーズンのチャンピオンは徳島。愛媛は初優勝を、そして岡山にとっては2シーズンぶり2度目の優勝を目指す戦いが、いよいよ幕を開ける。愛媛、岡山、徳島、鳥取の4クラブが互いを意識しながら切磋琢磨を続け、その頂点をつかむことでJ1への足がかりとしたいカードでもある。

この「PRIDE OF 中四国」を前に愛媛と岡山の今季の状況を見てみると、まず今回のホームチーム愛媛は2勝2分1敗。前節はアウェイの水戸戦で開幕戦以来となる勝利をおさめ、白星先行に成功した。更にゲームの内容を振り返っても、前半は愛媛がシュート9本を放った一方で水戸のシュートをゼロに封じた。今季初先発で3トップの1角を務めた河原和寿は「相手に主導権を握らせず、得点が入るのは時間の問題だと感じた」と振り返ったが、同じく今季初先発の赤井秀一と東浩史の3人は抜群のコンビネーションで水戸を翻弄。豊富な運動量が持ち味の赤井と河原がスペースを作れば、東も上手くそのスペースを使いながらチャンスに絡んだ。

そして決勝点を決めたのも赤井。「これまでの試合でも自分たちがやろうとしていたサッカーは表現できていたけど、ゴールに向かう部分が足りなかった。自分が出た時には積極的にプレーしようと思ったし、ゴールへの意識を強く持てた」と赤井は振り返るが、チームが課題としていたフィニッシュで今季はじめての組み合せとなった3人がひとつの形を示せたことは愛媛にとって大きな収穫。欲を言えば、チャンスがありながら試合を決める2点目、3点目を奪いたかったところだが、水戸戦では実質ゼロトップの布陣でゴールへの形を作ることができた。愛媛はこれまで長身の渡辺亮太を前線のターゲットに使う形も試しているが、開幕スタメンだったベテランの高橋泰も怪我から帰ってきた。彼らの組み合せも含めて、今後は攻撃のバリエーションも増やしていくことができれば更にチームの厚みを増していける。

そして守っては、2試合連続で完封中。こちらもベテラン小原章吾が復帰して安定感を増しているが、それぞれのポジションで故障者が次第に回復し、ピッチに立った選手が結果を出したことでチーム内の競争も激しくなっている。何よりチームとして結果を出すことで、石丸清隆新監督を迎えた新チームが手ごたえをつかみはじめている。だからこそ、今節の岡山戦は今後の石丸愛媛を占う上でも重要な一戦になるだろう。

一方で対する岡山は開幕から4戦ドローという生みの苦しみを味わったが、前節の横浜FC戦で今季初勝利をつかんだ。その前節のゲーム内容で言えば、岡山にとっては我慢の展開。それでも相手をゼロで抑え、勝点をつかめるのは岡山の強さでもある。組織された守備は昨季と変わらず、全員がハードワークできるチームだ。今季の愛媛は岡山と同じ3−4−3で戦っていることからも、中盤の主導権の奪い合いや1対1の勝負は互いに負けられないポイントになる。更に岡山は攻撃面でも今季から加わった荒田智之のゴール前での動きや、押谷祐樹が攻撃のポイントを作るよさが表れはじめている。愛媛がエース有田光希を失ったように、岡山も川又堅碁が移籍して新しい攻撃の形を築きつつある段階でもあり、今節は両チームがそのフィニッシュに至る過程で新しいピースがどんなパフォーマンスを見せてくれるのかも楽しみ。互いにそれぞれの堅い守りをどのように崩すのか、そのトライにも注目したい。

いずれにしても、前節では互いに結果を出した後の「PRIDE OF 中四国」。より自信を深め、勢いをつけるのは愛媛か、岡山か。今季からは順位予想の企画もはじまり、様々な企画が行われる「PRIDE OF 中四国」はホームもアウェイもぜひスタジアムに足を運んで、おらが街のクラブを応援したい。

以上

2013.03.30 Reported by 近藤義博
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