勝ちが無い、ゴールが無い。この間のホーム徳島戦でのプレビューと同じ出だしになった。ようはそれだけ現状が変わっていないし、それどころか深刻の度合いは増していると言っていい。
6試合を消化して、4敗2分け。しかも未だノーゴールで、2連敗中（引き分けをはさめば実質4連敗中）とどん底の状態。今節の相手は昇格候補の一角でもある京都と、正直厳しい戦いになることは目に見えている。

岐阜は開幕2連敗の後の2引き分けで、守備の安定が出てきたように見えた。しかし、前々節の徳島戦、前節の東京V戦と前線からのプレスもはまらず、相手にサイドバックの裏や前のスペース、CBの間のスペースを有効活用され、簡単に崩されてしまった。しかも、挙句の果てには退場者を出して、ゲームを壊してしまった。退場者で言えば、第4節の愛媛戦から、実に3試合連続退場者を出す（愛媛戦・李漢宰、徳島戦・ファビオ、東京V戦・デズモンド）という、非常に不本意かつ軽率なプレーが続いている。悔しいが、この無残な結果は必然の結果であった。

だが、いつまでもこれを必然の結果にしていてはいけない。相手が京都だろうと、もうそんなことを言っていられる状況ではないことは、選手たちもよく分かっているはず。内容も大事だが、結果はもっと大事。7節の段階でメンタルの事ばかり強調したくはないが、もうその現状であることと受け止めるしかない。

京都は現在2連敗中と開幕4戦負けなしの状態から一転。ここで最下位を相手に敗れ、3連敗を喫するとなると、チームの雰囲気も一気に悪化するだけに、ここは絶対に落とせない試合だ。キーを握るのは攻撃陣。FW宮吉拓実、原一樹のアタッカー陣がどこまでゴールに迫れるか。宮吉も原も裏に抜け出したり、ギャップで受けて仕掛けるのが得意だけに、岐阜の弱点でもあるCBのコンビネーションのズレをどう突くことが出来るか。ただ、岐阜はデズモンドが出場停止のため、田中秀人と関田寛士のCBコンビとなることが予想される。カバーリングに優れた田中がCBに入ることで、CB間のギャップはある程度埋めることが出来るが、今度はCB前が空く可能性がある。ここで宮吉とドリブラーの駒井善成、MF工藤浩平らが、ドリブルやワンツーなどでこのスペースに入って有効活用できるか。京都のアタッカー陣の流動性が求められる。

どうしても勝利が欲しい岐阜と京都。岐阜にとって、前述した連携のズレを突かれないためにも、これまでの失点の形からしっかりと反省をして、ポジショニングとチャレンジ＆カバーをどこまで修正、確認できているか。メンタル面だけでなく、チームとしての意識の高さを問われる。

まだ7節ではない。もう7節。これ以上のこうした論述をしなくてもいいように、岐阜の意地を期待している。

以上

2013.04.06 Reported by 安藤隆人