11日の練習を終えて、手倉森誠監督は「ああいう勝ち方をしたことで、回復力も違ってくると、あらためて感じます」と、チーム状況について語った。監督の言う「ああいう勝ち方」とは、10日にホームで戦ったACL・ソウル戦で挙げた一勝のこと。仙台がKリーグの昨季チャンピオンを相手に、ACLで初めて白星を記録したことは、チームにとって大きな自信になった。
そして手倉森監督は「だからこそ、リーグ戦でも『ここからだ』という結果を出していきたい」と続ける。新戦術を取り込む難しさや負傷者などいろいろ条件があるなか、仙台はACLでも結果を出す条件を整えてきた。そしてACLで得た自信をその場で終わらせることなく、序盤戦で躓いたJ1の舞台でも、巻き返しを図っている。
その仙台が次にホームに迎える相手は、F東京。既にACL出場経験を持ち、その舞台で得た自信の持つ意味もじゅうぶん知っている強敵だ。昨季にも同じような時期(第7節)に同カードが同じユアテックスタジアム仙台で実現したが、その時はF東京の方がACLを戦う立場だった。仙台がACLを戦っていた10日にF東京はJリーグヤマザキナビスコカップを戦っているために日程面での差はないが、F東京はACLを戦ったチームの消耗を知っている。
F東京はJ1のリーグ戦においては開幕2連勝後に3連敗中ということで、こちらも巻き返しを図る立場にある。先に触れたACLの経験値をデータとして持っていること、そして直近の対戦である昨季最終節で仙台から大量6点を奪って勝利した経験から、このカードには必勝を期してくるだろう。ルーカスや東慶悟はサイドからどのプレーエリアに展開するのか、長谷川アーリアジャスールの飛び出す起点は中盤の底なのか二列目なのか…など、人員配置でもボールの通り道でも中盤の構成力の高さがF東京の強みのひとつ。
仙台は10日のACLで久しぶりに実現した角田誠と富田晋伍のボランチを中心に、相手のリズムでパスを回させないことが必要になる。10日の試合で戦線復帰した角田は手応えを感じながらも「2点目、3点目を取れればもっと楽なゲームにできた」とこの試合を反省。梁勇基や松下年宏、ヘベルチといったパサー、太田吉彰や佐々木勇人といったドリブラーへ、奪ったボールをいかにF東京側ボランチに引っかけずに渡せるかが「2点目、3点目」を取れる攻撃のカギになる。
中盤の距離感が修正されれば、フォーメーションの前後の距離が間延びして、スペースにパスを通されるケースは減る。そしてウイルソンらFWが孤立することも減る。中盤で相手の構成力を落とし、自らの攻守の機能性を高められるかが、仙台にとって大事なポイントだ。
今年2月にキャンプ地の宮崎で練習試合をおこなった際のスコアは、45分×3本で1-1。両者が今季初めて90分で対戦する今回の試合は、どのような展開になるだろうか。
以上
2013.04.12 Reported by 板垣晴朗
J’s GOALニュース
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