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【J1:第7節 鳥栖 vs 柏】レポート:今季一番の“らしさ”を見せた鳥栖。だが、その上を行った柏。取り戻した“らしさ”は一筋の光明(13.04.21)

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相手の手をよみ、その先を予測し実践することで優位に事を進める。そのために、何を成さないといけないのか。現状で足りないものは何なのか。余分なものはできるだけ省き、必要なものをできるだけ多く揃える。最高のパフォーマンスを行うために、最高の準備をし、体調を整え、ギリギリまで検証し続ける。程度の差こそあれ、誰でもが行う行動サイクルである。

今節を迎えるにあたり、鳥栖は選手たちが自ら発案しミーティングを行い、昼食会を開いて気持ちを一つにした。柏と戦うにあたり、第6節までにできていなかったことを確認し、柏戦で何をやらないといけないのかを全員で確認し、一丸となってやり抜いた。この試合を観戦した鳥栖サポーターの誰もが、選手たちが考え実践したことは何かを感じたに違いない。ここでの説明は省略するが、観た人たちだけでなく、選手やスタッフもそのことが間違っていなかったことをこの試合で確信した。
前線からボールを追い、争点には人数をかけ、できるだけコンパクトな陣形で最後まであきらめない…。鳥栖サッカーの代名詞であるこれらのことを、今季初めて最後までやり抜いた試合だった。試合後の選手たちのコメントが、それらが間違っていなかったことを証明している。( /jsgoal_archive/jsgoal/detail.php?press_code=00154083 )

それでも、試合結果は0−3と鳥栖の敗戦で終わった。様々な理由はあげられるが、一番の理由はネルシーニョ監督(柏)のコメントに要約される。「立ち上がりから、相手のプレッシャーに対してしっかりと準備はしていましたし、選手たちも対応してくれました」。
言い換えると、柏は鳥栖のサッカーを読んで対抗策を打っていたのである。その形を見せたのが、13分のDF増嶋竜也のクロスである。それまでは、鳥栖のプレスに手を焼いて、ボールを前線に運ぶことができなかったように見えた柏だったが、増嶋は鳥栖のプレッシャーを受ける前にアーリークロスをFWクレオに送り、ファーストチャンスで先制点をあげた。その後も、先制はしたものの鳥栖のプレスに手を焼く時間帯は続くのだが…。

意図することはできていても、相手のあるサッカーでは思い通りにならないとことがよくある。2点を取る鳥栖は果敢にボールを追ったが、73分には右CKから、76分には左サイドからのカウンターを受けて失点し、リーグ戦3連敗となってしまった。同点とするために前がかりになっていたこともあり、失点は致し方ない。自らのパスミスで苦しんだこともサッカーではよくあること。
しかし、シュートチャンスで得点に結びつけることができるかできないかには大きな違いがある。ファーストチャンスで先制点をあげた柏と、前半に8本のシュートを放っても無得点だった鳥栖との差が、この試合のスコアになって表れたのだろう。そこには、個人の技術の差だけでなく、試合の中で起きていることへの対応力の差もあることは否めない。鳥栖らしさを100%出したことは評価に値する。でも、それを上回る策を用いることができた柏の試合巧者ぶりも褒めないといけない試合だった。

個人的な意見となるが、鳥栖の戦い方は間違ってはいないと思う。このスタイルで昇格を果たし、昨季の躍進につなげたのだから。あとは、これらに加えるエッセンスを何にするのかではないだろうか。他のクラブを見ると、様々な戦い方を知ることができる。しかし、それらを真似する必要はない。鳥栖のメンバーで何ができるのか、相手に読まれてもそれを上回るものが何なのか、試合をこなすたびに試行錯誤し選手は成長する。その時期に、鳥栖がいるだけのことである。
FW豊田陽平が的確に今の鳥栖を表現してくれた言葉を最後に、今節のレポートを締めたい。
「相手を上回ることも大事だが、継続することも大事」

これもサッカーなのであり、それもサッカーなのである。

以上

2013.04.21 Reported by サカクラゲン
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