その瞬間、千葉は3試合連続無得点と連敗という結果から逃れ、福岡はほぼ手中にしていた勝点3のうち2がこぼれ落ちた。90+3分、今節でJリーグ通算250試合出場のMF田中佑昌のクロスを福岡のGK水谷雄一がキャッチしようとするところへ飛び込んだDF山口智がヘディングシュートを決め、千葉が同点ゴールを奪った瞬間だ。だが、実際には4分と表示されたアディショナルタイムにはまだ残り時間があり、山口智の得点に対する抗議で福岡のマリヤン プシュニク監督が退席処分になって費やされた時間もあった。プレーは続いて結果がまた変わる可能性もある中、90+6分には千葉のFWケンペスが決定機を迎えたが、福岡のGK水谷の好守でノーゴール。試合は1−1の引き分けに終わった。
ちなみに、山口智の得点シーンは水谷に対する『キーパーチャージ』ではないかという声も聞かれたが、ゴールエリア内のGKを保護するため攻撃側の選手がGKへ接触するとファウルとなる『キーパーチャージ』という反則は1997年の競技規則改正で廃止された。フィールドプレーヤーに対する正当なチャージと同様のプレーならばGK相手でもファウルにならない。そのため山口智の得点に対する抗議の内容で考えられるのは正当ではないチャージかハンドだが、いずれのファウルもなかったという主審のジャッジになる。
千葉はFWジャイールがコンディション不良でスタメンから外れ、負傷箇所が回復したMF米倉恒貴、そしてMF佐藤勇人がスタメンでMF兵働昭弘がボランチからトップ下へポジション変更するなど、前節からスタメンの人選と選手の配置を変更。福岡もアンカーに第4節以来のスタメン出場のMFパク ゴンが入り、3トップの中央には第7節以来のスタメン出場のFW西田剛が入るなど、やはりスタメンの人選と選手の配置を変えてきた。
千葉は右サイドバックの米倉と左サイドハーフのMF谷澤達也がそれぞれワイドな位置にポジションをとる福岡のMF岡田隆とMF中原秀人の厳しいマークを受ける中で、再三サイドから攻撃を仕掛けた。その攻撃も、例えば7分の左サイドバックのDF大岩一貴のクロスはグラウンダー、21分にはダブルボランチの左サイドのMF佐藤健太郎が右前方のスペースへパスを出し、抜け出して受けた米倉、田中とパスをつなぎ、田中の鋭いクロスから逆サイドの谷澤がヘディングシュート(結果的に谷澤はオフサイド)と、スピードが遅くて高いクロス、足元へのパスが非常に多かった前節からの変化は感じられた。だが、フィニッシュに至る場面のプレーの精度を欠き、決定機をなかなか作れなかった。
ディフェンスラインを高い位置に設定し、全体をコンパクトにしてプレスをかける守備の福岡は、何度かいい形でボールを奪うもパスの精度不足や連係ミスが多く、前半の決定機は31分のFW城後寿のシュートを千葉のGK岡本昌弘にセーブされた場面だけ。だが、試合後のFW坂田大輔の話では「前半は0−0で後半勝負をしたい」というゲームプランだったという。後半開始時から交代出場した坂田は、GK水谷からのボールを受けてドリブル突破した中原のパスを千葉のDF竹内彬がカットしようと触ったあとのこぼれ球を拾ってシュート。フクアリのこけら落としの試合(2005年のJ1リーグ戦第27節・横浜FM戦)で千葉が2−1から2−2の同点にされたゴールなど千葉サポーターにしてみれば対千葉戦でよく得点している感のある坂田に「またやられた」と思ったゴールシーンだった。
反撃する千葉だが、相変わらず決定力不足を露呈する場面が続き、最後まであきらめずにゴールを狙った山口智の執念のゴールでようやく勝点1を得た。ゲームプラン完遂まであと一歩だった福岡には悔やまれる場面だ。千葉は大きくサイドを変えようとするパスや佐藤勇が何度も試みた縦パス、そして球際の激しさなど、前節から改善が感じられた場面はあったが、それらを得点に結びつけられないようだと苦戦が続いてしまうだろう。
以上
2013.04.22 Reported by 赤沼圭子
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第10節 千葉 vs 福岡】レポート:最後まであきらめなかった山口智のゴールで3試合連続無得点と連敗を阻止した千葉。福岡はあと一歩でゲームプラン完遂の勝利を逃す。(13.04.22)
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