2年前の悪夢(徳島は2点のリードを後半アディショナルタイムで追い付かれた)が頭をよぎるほど、後半の愛媛の反撃は凄まじいものであった。徳島はセカンドボールの多くを支配され、バイタルエリアを何度も突かれて、危険な形を繰り返し作られたのである。そして実際、54分に中央を破られ東浩史に追撃弾を決められると、終了間際にはゴール前の混戦を押し込まれて2失点目─。あと数分でも時間が残っていればもしかすると、と思わずにはいられない非常に際どい展開を強いられたと言えよう。
しかし、数えて21度目となったこの四国ダービー、徳島は持ち得る全ての力と集中を尽くして何とか勝ち切った。これ以上の連敗は絶対に許されない追い込まれた状況も加わってのしかかる重圧は大変なものであったが、チームはそれに押し潰されることなく、何より必要であった勝利という結果をタフにもぎ取って見せた。
ゲームを振り返れば、前半は徳島が完全に主導権を握っていたと言って間違いない。柴崎晃誠を中心に細かく繋いだかと思えば、斉藤大介ら最終ラインがロングフィードも効果的に活用。本来の自分たちのサッカーを取り戻したと評せる内容で、いい流れを着実に手繰り寄せていった。また高崎寛之とアレックスが見せた前線での起点作りもチームに勢いをもたらしていたと言えるだろう。それによって徳島の攻撃は確かに厚みを作り出せていたし、また有効なテンポもそこから生み出されていたのだから。
さらに付け加えると、セットプレーを活かして挙げた先制点はやはり大きかったところだ。今季初先発となったアレックスの精度高いボールを橋内優也がニアでコースを変えて流し込んだのだが、「ボールを支配している中で先手が取れてよかった」と小林伸二監督も振り返っていたように、いい流れを掴んでいる時に挙げることの出来たゴールは大きなプレッシャーを背負っていた選手たちの気持ちをしっかり落ち着かせたに違いないと思われる。
ただ前半それだけ充実した戦いを披露しながら、折り返した後半、徳島は急速にリズムを失ってしまう。53分に見事なカウンターから2点目を挙げリードを広げるも、その1分後すぐに追い上げのゴールを許すと、冒頭のようにセカンドボール争いで後手を踏み、ボランチの背後へボールを通されて愛媛の猛攻を幾度となく受けるようになってしまった。
が、そうした苦しい状況の中でも一瞬のスキを突いて3点目を取れたことによって徳島は求める結果へグッと近付けることに。小林采配がズバリ的中するように途中投入されたドウグラスが積極的なドリブルの仕掛けでPKを獲得し、自らそれを決めてスコアの差を再び2つとしたのである。
その後も後半は最後まで押される展開が続き、終了のホイッスル直前にはまたも1点差に迫られものの、結果的にこのゴールにまでは追い付かせることなく徳島は勝利。辛くも逃げ切った形とは言え、とにかく連敗奪取にもなる貴重な白星を手中に収めた。後ろ45分の戦いにはもちろん幾つもの課題が見られたと言わざるを得ないが、それでもチームはひとまずきっちり負の雰囲気を断ち切ったと言えるだけに、改めて浮上を目指す次節からの戦いは大いに注目される。「3連敗のあとの1勝という部分を大事にして次に繋げていきたい」と語った指揮官のもと、選手たちの意地の巻き返しに期待したい。
さて、対し敗れた愛媛についてだが、後半見せた追撃が素晴らしかったからこそ前半のマズさが余計に悔やまれてならない。事実、河原和寿も「今日に関しては前半が全てでした。自分たちが戦う姿勢に入れていなかったというか、すごくふわふわ入ってしまって元気のないような雰囲気の中で戦っていて、そのまま失点に繋がってしまいました」とその点を反省しきりであった。しかしながら組織として果たしている成長は追い上げの姿から十分に伝わってきたと言っていい。それだけに次の長崎戦ではしっかりした立て直しを見せられるはずだ。
以上
2013.04.22 Reported by 松下英樹
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