はじめに、徳島のサポーターにはおめでとう、北九州のサポーターには余計なことを書いて申し訳なかったと言いたい。プレビューの初めに書いた両クラブの対戦ジンクスは、今回も守られる結果となった。
試合開始前に、何度も激しいゲリラ豪雨に見舞われた北九州のホーム・本城陸上競技場。市制50周年記念のユニフォームや七夕にちなんで浴衣姿で応援しようとした北九州サポーターはやきもきさせられただろうが、天に願いは届き、試合開始前にはきれいな虹も見えた。ただ選手にとっては、湿度が86%もある蒸し暑い気候。両チームの運動量、集中力が試される試合となった。
4日前に行われた前節からアウェイの徳島は1人、ホーム連戦の北九州は2人を入れ替えた布陣。その点を北九州の柱谷幸一監督は「連携面を考慮する」と試合前日の囲み会見で語っていたが、結果的にはそれが裏目に出る試合展開になった。
キックオフのホイッスルから、徳島の攻撃陣に左右に揺さぶられる。前線の2トップ・ドウグラスと津田知宏を起点に、右・鈴木達也、左・アレックスの両サイドバックに裏を突かれ、開始7分の柴崎晃誠のシュートは北九州GK武田博行のスーパーセーブで何とか防いだが、失点するのは時間の問題のように感じられた。さらに2分後、右タッチライン上でボールをキープしたドウグラスは後方にいた津田にボールを預ける。前節・札幌戦ではメンバー外だった津田は「前節はチームに迷惑をかけてしまったので、今節は自分が入ってやるだけだと思った」と熱い気持ちをボールに込めるプレーを見せる。ポッカリ空いた北九州ゴール前のスペースにドリブルで流れると、左足で思い切りの良いシュート。気持ちのこもったボールは、ゴールに鋭く突き刺さり徳島が先制した。
津田は第3節・ホームでの対戦に続いて対北九州で2試合連続のゴールを奪った。
北九州は良い守りから入るはずだったが、2番目に失点の多い時間帯の開始15分までにゴールを奪われ、チーム全体に重苦しい空気が漂う。それでも、不安定な天候にも関わらず集まった勝利を願うファンやサポーターの後押しを背に受け反撃を試みるが、細かいミス、徳島より遅い動きと判断が続き、攻撃のスイッチを入れる効果的なプレーが見られない。徳島の守備網にボールを持たされ、ため息に包まれた本城は徳島リードで前半を折り返すこととなった。
打開を図るべく、北九州の柱谷幸一監督は早目の交代カードを切る。後半開始と同時に展開力のある鈴木修人に「ボールを受けて攻撃の起点に」と伝えてを投入。前半には見られなかったミドルレンジのシュート、ピッチを大きく使う攻撃は見られたが、細かいミスは消えなかった。反対に、前掛かりになってできたアタッキングサードを徳島に突かれ、濱田武に今季初ゴールとなるミドルシュートを決められ点差を広げられてしまう。
あとがなくなった北九州は、前線に人数を掛け反撃を試みるが、最後まで集中力を切らさなかった徳島の守備網を崩せず、アウェイの徳島が2試合連続の零封で2連勝。3月以来の連勝で、後半の昇格争いへの巻き返しに向けて幸先の良いリスタートを切った。対する北九州は、ズルズルと3連敗となってしまった。良い守備が見られず、攻撃でも相手ゴールを脅かすプレーも少なかった。次節はアウェイで首位のG大阪との戦いだが、恐れることは何一つない。闘志を前面に出して、ジャイアントキリングを起こしてほしい。
以上
2013.07.08 Reported by 坂本真















