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【J1:第16節 川崎F vs 浦和】プレビュー:得点力ではリーグ首位の浦和、2位の川崎Fの直接対決は派手な打ち合い必至。連敗を避けたい川崎Fは今季無敗の等々力の力を借りたい一戦(13.07.13)

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川崎Fは、5月以降続いていた不敗記録がついに途切れてしまう。10日に広島で行われた広島戦で、川崎Fは大量4失点。一時は2−2に追いつく粘りを見せ、逆転する勢いがあっただけに悔やまれる敗戦となった。

この広島戦は、それに続く浦和戦とともにペアとして考えられる連戦だった。なにしろ広島を長年率いてきたペトロヴィッチ監督の戦いを引き継ぎ、そこに守備のテイストを加えたのが森保一現広島監督で、前広島のペトロヴィッチ監督が現在の浦和を率いている。選手たちは、広島、浦和の類似点を念頭に広島での戦いのイメージを浦和戦に応用出来るのではないかと予想してきたのである。たとえば大久保嘉人は「レッズと広島はシステムが同じなので、似てるとは思います。崩すポイントとか、のイメージはあります」と浦和戦を見据えていた。

もちろん広島戦で川崎Fは4失点し、敗戦している。しかし、この敗戦も何も出来なかった敗戦とは違っていたという点で救いがある。たとえば川崎Fは、序盤からペースを握り、広島を押し込める戦いができていた。そうしたなかで17分には稲本潤一がクロスバーを直撃するシュートを放つなど、決定機を作っていた。だからこそ、先制点が悔やまれた。「戦術的にずれてやられた失点ではなかったので、1点目2点目のところはもったいなかったですね」と話すのは田中裕介。佐藤寿人に決められた1失点目は、GKの杉山力裕自ら「凡ミスです」と反省するように、ミスが絡んだもの。この1失点目も、その直後の2失点目も、ゴール前には人数が残っており「1点目2点目は人数が揃ってましたし、防ぎようがありました。時間帯も時間帯でしたし(前半43分と45+1分)」と田中裕介は悔しさをにじませた。

ただ、川崎Fはミス待ちの相手に対しボールをつないで攻めこみ、広島守備陣を動かし続けた。その手応えはチームには確かに残っている。また、56分の風間宏矢から伊藤宏樹への交代により、4バックから3バックへとシステムを変更させた事の意味も大きかった。これにより攻撃時に人数を掛ける広島に対してマンツーマンで対応にあたる事ができたからである。これは広島との類似点が多い浦和戦を前に示唆的であり、稲本が「(3バックの方が)勢いは出てきやすいのかなと思いますし、レッズに対しても同じようなサッカーなので感触としては3バックのほうが多少守りやすいかもしれないですね」と述べていた。

もちろん布陣を最終的に決めるのは風間八宏監督ではあるのだが、それにしてもこれまで基本的な布陣となっている4バックに加え、試合中の3バックへの変更に対応出来るだけの引き出しが川崎Fには備わっているという事になる。様々な布陣や選手を試してきた事がこうした時にプラスの効果をもたらしているということは言えそうだ。

今季不敗の等々力で、リーグ戦での連敗を避けたい川崎Fは、ペトロヴィッチ監督に率いられた浦和を迎え打つ。ペトロヴィッチ監督は、昨季のヤマザキナビスコカップで川崎Fに勝利はしているが、リーグ戦では広島時代を含めてまだ監督個人として川崎Fに対しての勝利がない。だからこそ、勝利への意気込みは強そう。その浦和はF東京と戦った前節、2点を先行される苦しい展開を強いられる。さすがに勝利はおぼつかないかとも思われたたが、交代采配を含めた総力戦を挑み、試合終盤の興梠慎三と原口元気のゴールにより2−2で試合を終えている。この浦和の特徴は、広島と同様に攻撃時に思い切って人数をかけるという点。トップに入る興梠を、2列目から原口、柏木陽介がフォロー。さらに両サイドに入った梅崎司と平川忠亮といった能力の高い選手がサイドからの攻撃を仕掛け続ける。前線でボールを回しつつ時間を作る中で、サイドからのクロスに合わせるのが最終ラインの選手である事も珍しくはない。状況に応じて枚数を掛ける思い切った攻撃を仕掛けてくる相手であることもあり、川崎Fとしては難しい対応を迫られる事となる。そういう観点で言うと、マークを明確化できるというメリットを考え川崎Fが3バックで臨むのは対策としては十分に考えられる。ただし、慣れ親しんできた4バックの安定感も捨てがたい。川崎Fがどのような布陣を採用するのかは、この試合における見どころの一つとなりそうだ。

試合展開としては、枚数を掛ける浦和の攻撃に注意しつつも、川崎Fが得意のパスワークを思う存分に発揮するという試合運びが想像できる。浦和はボールホルダーに対して全力のアプローチを仕掛け、プレッシャーを与えてパスコースを限定し追い込むという守備を狙ってくる。ただ、そうした食いつき気味の守備にも川崎Fは動じることのないパスワークを身に着けている。だからこそ、試合序盤は無理してボールを失わず、浦和の選手を動かしつつ体力の消耗を待ち、チャンスを伺うというような落ち着きのある試合運びを期待したいところである。

なお、川崎Fは大久保嘉人がJ1通算99ゴールと100ゴールにあと1ゴールと迫っている。川崎Fに所属する選手としては、ジュニーニョ(現鹿島)以来となるこの大記録をホームで決められるチャンスが巡ってきたということで、大久保自身の鼻息も荒い。もちろん、それを阻止しようと浦和の守備陣も体を張るのだろうが、強烈なドリブルを持つレナトや、ピンポイントのスルーパスを通せる中村憲剛が大久保をフォローすることになる。浦和にとっては大久保を封じ込めるのはなかなかシビアな仕事となるはずだ。

浦和の得点力はリーグ首位であり、それに続くのが川崎Fである。また川崎Fはここまでのリーグ戦15試合で連続失点中であることを考えれば、派手な打ち合いになるのは必至。両チームのサポーターが沸く場面も増えそうである。そういう意味で、お互いに攻め合う攻撃的な試合を期待したいと思う。どんな試合になるのか、楽しみである。

以上

2013.07.12 Reported by 江藤高志
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