前回対戦は7節前のフクアリ。「監督としてベンチで見ながら自分も興奮し、感動できるゲームだったんじゃないかなと。それぐらい選手たちの一体感と気持ちの入ったプレーが印象的でした」(奥野僚右監督)と3-1で勝利した山形にとっては会心のゲーム、逆に千葉にとっては「自分たちは何もできなかったし、自分たちのプレーがひどくてダメだった」(谷澤達也)という屈辱のゲームとなった。そして迎える1ヵ月半ぶりの対戦は、今後のリーグ戦を大きく左右する。
後半戦2連敗スタートとなった山形にとって、反転攻勢のきっかけとしてこの千葉戦は願ってもないカードだ。順位を9位まで下げ、これ以上の連敗は許されない。ましてや、プレーオフ圏内の相手に勝利を献上することがあれば、それはすなわち自らの昇格可能性が遠ざかるということ。クラブでもこの一戦を「(クラブ設立)15周年記念試合・山形県民応援デー」に指定し、総力を挙げて勝利をめざす。
いずれも逆転で連敗した要因について、山崎雅人は「1個には絞れないんですけど」と前置きしたうえで、「前線からしっかり動いてはいるんですけど、効率よく守備ができてない部分があると思う」と振り返る。「間延びしてると」とこの連敗をピッチの外から見ていた小林亮も同じ指摘だった。「守備のときにディフェンスラインがしっかり上げなくちゃいけないのか、それともフォワードを1回引かせてコンパクトにするのかというちょっとした部分でうまくいかないときがあるので、そこを一つ変えることによって全然違うと思う」。
理想のモデルケースはまさに前回の対戦になるが、コンパクトに高い位置からプレッシャーをかけ続けることができれば今回もそこに近づけることはできるだろう。ただし、相手は同じ手を食わないだけの技術も経験も兼ね備えている。90分のなかで形成が悪い時間は必ず来る。そこでどれだけ無失点でしのげるかということも、勝利をつかむための最大のポイントになる。
3連勝のあと、前節で首位・G大阪を3-0で下しひとつのハッピーエンドを迎えた千葉だが、順位はまだ5位。昨シーズンはプレーオフ決勝で敗れているだけに、J1を絶対なものにするには勝点6差の2位・神戸をさらに追う必要がある。勝てば今シーズン最多の5連勝。G大阪戦から間髪入れずに雪辱戦を戦えることは、めぐり合わせとしては望むべきところだろう。
「G大阪のポゼッションの巧みさにボールを持たれている時間が長かったが、要所要所で得点できた」と鈴木淳監督。岡本昌弘が守るゴールを何度か脅かされながらも前半で2-0と折り返した。圧されたなか、スコアを動かす原動力となったのは両サイドバック。先制点は右・米倉恒貴の飛び出しから鮮やかなループシュート。追加点も左・高橋峻希の囲まれてからの突破が大塚翔平のフィニッシュにつながった。やはりサイドからの攻撃を軸とする山形との攻防はこの試合最大の見どころのひとつとなる。後半にはフリーキックから山口智が3点目をもぎ取ったが、それ以上に「G大阪を相手に失点0に抑えたというのは僕だけではなくてチームとして自信になると思います」(山口)と8試合ぶりとなる無失点という結果がチームを次のステップへ進めてくれそうだ。
そして前回対戦では出場停止だった佐藤健太郎も古巣のピッチに立ちそうだ。目立って決定機に絡むことは少ないが、ミスなく、リズムよくボールを中継し、守備でも中央で確実に蓋をするプレーは、千葉のスタイルを維持するためになくてはならないピース。自らが地味な作業で汗をかくことで味方を気持ちよくプレーさせている。
ここ最近の千葉の試合運びは安定している。前回対戦時は各駅停車を思わせたビルドアップでは、スイッチのタイミングを含むフィニッシュまでのイメージを共有しながらスムーズにボールが動いている。前線には現在得点ランクトップのケンペスや大塚、谷澤など個の能力に優れた選手がそろっているからこそ、無理せずボールを握りサイドを変えながら相手の隙をうかがう余裕もある。また、相手にボールを持たれても自陣で3ラインをつくり、サイドハーフも自陣深く戻りサイドのスペースを埋めている。相手の足元のボールに無闇に足を突っ込むことはなく、G大阪のように回す技術のあるチームには間でつながれ何度か決定機も作つくられたが、相手のミスを抜け目なく狙ったり、サンドできるタイミングでは厳しく寄せるなど効率のいい守備ができている。
山形は連敗の教訓を生かし全体をコンパクトにすることは絶対条件、高い湿度のなかで90分間のハードワークが求められる。攻撃で、現在の千葉にブロックをつくられてからシュートチャンスに持ち込むことは容易ではない。リスク管理の準備が整う前に前のめりになる必要はないが、できる限り早い切り換えで相手の陣形が整う前に起点をつくり、リスタートの機会を増やす方策も模索したい。連敗中ということもあり、前節から先発を入れ替える可能性も高いが、連係があたたまるまでの立ち上がりの時間帯は積極性と細心の注意の両方が求められる。
爆発力を秘める山形か、安定感の千葉か。18時、NDスタは運命の舞台に変わる。
以上
2013.07.13 Reported by 佐藤円
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第24節 山形 vs 千葉】プレビュー:前回は山形が快勝したカード。連敗脱出のきっかけにしたい山形と、前節でG大阪を下し5連勝を狙う千葉の対戦!(13.07.14)
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