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【J2日記】福岡:初めて立ったスタートライン(13.08.08)

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日の丸が縫い付けられたサポーターお手製の横断幕と一緒に記念撮影

スピードと仕掛ける姿勢が持ち味。初の国際舞台での活躍が期待される

マリヤン・プシュニク監督の下、日々成長を重ねるアビスパ福岡。その福岡に6日、願ってもない報告が入って来た。アルクディア国際ユースサッカートーナメントに参加するU−19日本代表メンバーに、金森健志が選出。本人にとっては初めての代表招集で、福岡にとっても2009年に吉原正人(現アレマニア・アーヘン:ドイツ)が、同じくU−19日本代表に選出されて以来、4年ぶりのことだ。金森に雁の巣球技場で声をかけると、いつものように満面の笑顔を浮かべて、次のように話してくれた。

「聞いた時はうれしかったです。しっかりと福岡の代表として頑張ってきたいと思います。オリンピック代表に入るための大きなチャンスだと思うので、自分を支えてくれる人たちや、選出されたことに感謝しながら、しっかりとプレーしてきたいと思います。Jリーグの舞台で多くの経験をさせてもらっているし、周りの選手にも負けないようにプレーしてきます」

福岡に所属する若い選手が国際舞台で最も活躍したのは、2005年FIFAワールドユース選手権オランダ大会でのこと。福岡からは中村北斗(現F東京)、柳楽智和(現鳥取)が選出されたが、2人とも中心メンバーとして全試合にフル出場。テレビ画面から何度も聞こえてくる「北斗」「柳楽」の名前は、福岡ファン、サポーターの胸を熱くさせた。福岡の選手が日の丸をつけて世界を相手に戦ってほしい。それは、福岡ファン、サポーターの切なる願いだ。

しかし、日本代表に選出されたとはいえ、金森はスタートラインに立ったばかり。将来に向けて何かが保障されているわけでもなく、何かを得たわけでもない。今回の初選出は、日々積み重ねてきた努力とJリーグでの活躍が認められてのことだが、スタートラインの向こうに続く長く険しい道を走っていくためには、今まで以上に努力を積み重ね、着実に実績を残していくことが必要条件になる。それを怠れば、開いて見えた扉は固く閉ざされ、それを再び開けることは容易なことではない。

「どんな状況にあっても、自分たちのやるべきことをやる」というのは今季のアビスパの基本姿勢だが、それは金森個人にとっても同じことだ。これまでと同じように、自分のやるべきことをしっかりと見つめ、変わらぬ姿で、日々努力を重ねること。サッカー選手として成功するには、それが唯一の方法だ。そして、それをやり続けた先にもっと大きな扉が待ち受けているはずだ。

以上

2013.08.08 Reported by 中倉一志
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