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連勝を継続し、さらなる上位の座を狙う。11位の名古屋と3位の浦和とでは現在のリーグ戦における立場は異なるが、置かれたチーム状況とこの一戦の目的は同じだ。名古屋は4連勝中、浦和は2連勝中であり、ともにチームを牽引すべき選手たちの活躍で勝利をもぎ取った点も同じ。好循環に身を置く良好なチーム同士の対戦は、そのことだけでも好試合となることが期待できる。
この一戦の重要度は、アウェイで惨敗を喫した名古屋の方が重く見ていると言っていいだろう。今週火曜日の練習後、クラブからリリースが報道陣に流された。「非公開練習のお知らせ」。普段の練習は公開を基本としているストイコビッチ監督だが、就任6年目で過去2回、ここぞという時に非公開練習を行なってきた。特に指揮官の浦和への対抗心は強く、初の非公開練習を敢行したのも昨季のホーム浦和戦に備えてのこと。その時は秘策を練ったというよりはチームの気持ちを一つにするために行われた感が強かったが、今回もやはり同様で、木曜日の1回目の非公開練習を終えた選手たちからは「特別なことはしていない」という言葉が異口同音に飛び出した。もちろんカムフラージュの可能性も十分だが、4連勝中のチームに奇策や秘策は必要ないともいえる。「一応、浦和戦のために、ということはやったけど、特別なことはしてません。ただし特別な、大事な一戦だと僕らに意識させるための非公開練習だったとも思います。監督も浦和には負けたくないし、気持ちが入っているんじゃないですか」という小川佳純の言葉を、そのまま信じてもいいほどチーム状態は良い。
一方で前節、広島とのミラーゲームを見事な速攻を足掛かりに制した浦和は、首位からの快勝で得た勢いをさらに加速させていきたいところ。中盤の要・鈴木啓太が戦線に復帰し、ここまでアシスト役に回ることが多かった1トップの興梠慎三が2得点するなど、こちらもチーム状態は上々といえる。ペトロヴィッチ流の変則3バックは槙野智章、森脇良太というこのフォーメーションのスペシャリストがきっちり運用し、現在5得点と攻撃面でも存在感を見せる那須大亮がDFリーダーとして機能。攻撃的な戦い方ゆえに失点は少なくはないが、現在39得点とリーグ2位の得点力がそれをカバーする。前節で見せたようなシンプルなショートカウンターだけでなく、ポゼッション能力も高い、順位通りの強豪である。
試合の行方を予想するにあたり、大きな参考となるのが前節の浦和と広島の一戦だ。ともにペトロヴィッチスタイルを体現するチームだけに、互いの長所も短所もすべて把握済み。その中で浦和が優位に立ったのは、相手の前線3人へのハードマークと、スピーディーで効果的なショートカウンターを成功させたからだった。名古屋としてもそこは守備のポイントとなってくるが、カギを握るのはボランチの中村直志やダニルソンだけではない。現在の守備の真のキーマンは、実は玉田圭司である。鹿島戦から効果を発揮し始めた前線からの連動した守備は、ケネディと玉田のフォアチェックなしには発動しない。特に今までマークが曖昧だった相手ボランチを、玉田が下がって見ることで守備組織はさらに安定。守備が得意でない玉田も「チームとして相手のボランチをどうやって抑えれば、守りやすいかがわかってきた。あそこで自分が下がってボランチを見ることで、相手の攻撃を止められる」と手応えを感じており、意欲十分にディフェンスに参加している。こうした名古屋の中盤守備が浦和に主導権を握らせなければ、試合の流れは名古屋に傾く。名古屋の前線には、浦和や広島にはないストロングポイントがあるからだ。
それが背番号16の復活である。名古屋の好調を支える一因として、ケネディの復調があることに異論の余地はない。長らく腰の負傷でコンディションを落としていた長身ストライカーは、このリーグ再開前後からようやく本来のパフォーマンスを取り戻してきた。前節の磐田戦では1得点2アシストと大車輪の活躍。動きのあるポストプレーと空中戦の強さで味方が攻め上がる時間と、攻撃の形をイメージさせる時間を生み出すスーパーな存在に返り咲いている。彼の復活は攻撃陣の活性化に直結し、リーグ再開後の名古屋は6試合14得点と浦和の10得点を上回るペースでゴールを重ねてきた。特にケネディ、玉田、小川の3人がそれぞれ7得点でチーム内得点王を争っている現状は、非常に好ましいもの。浦和のCB陣は機動力も空中戦にも優れる面々だが、シンプルなアーリークロスから得点もアシストもできるオーストラリア代表FWへの対応は、試合展開を大きく左右する要因となる。
また、やはりこの試合の“主役”となりそうな田中マルクス闘莉王についてだが、磐田戦で左太ももを痛め、いまだ完治はしていない様子。本人は「頑張りますよ! ……出られればね。状態はまだわからない」と明言を避けたが、その表情が非常に明るかったことは救いのひとつか。浦和サポーターから地響きのようなブーイングを浴びせられるであろう名古屋の背番号4は、7度目となる古巣対決へ向けてきっちり体調を合わせてくるはずだ。
そしてこの日は名古屋がここ一番で開催する「アカイ大作戦」の決行日でもある。先日のアーセナル戦で豊田スタジアムの入場者数の記録は更新されたが(42919人)、それに迫る来場者数を目指してクラブとサポーターはチラシ配りなど地道な宣伝活動を展開してきた。その恩に報いるためにも、名古屋が狙うは大観衆の前で浦和を撃破しての5連勝しかない。名古屋が真夏の大一番と位置付けた今節は、両チームサポーターからの万雷の声援と、上を目指す選手たちのモチベーションあふれるプレーが演出する、最高の雰囲気に包まれた90分間となりそうだ。
以上
2013.08.09 Reported by 今井雄一朗













