上位を見るとG大阪と神戸が頭一つ抜け出しつつある今季のJ2は、下位は勝点差が詰まった接戦が続いている(18位の愛媛は1試合未消化)。勝点26で19位の鳥取と、同27で17位の富山の激突は、今後の下位の動向を占う重要な一戦だ。
鳥取は前節、やはり下位グループにいる熊本とのホームゲームで0―0の引き分けに終わった。双方にチャンスもピンチもあった中で、前半からボール支配率で上回られながらも守備陣が踏ん張った末のスコアレスドローは、内容を見れば妥当なものだったと言っていい。ただ、群馬、北九州、そして富山と、他の下位クラブの多くが勝利を収めたことを考えると、勝点を1から3に変えていく必要性を痛感させられる戦いともなった。
今節は2試合連続のホームゲームで、前節同様に、勝てば勝点で追い抜くことができる相手との対戦。13節にアウェイで対戦したときは1―1の引き分けだったが、小村徳男監督は「今度はホームでの戦いなので、勝たなければいけない」と、6月1日以来となるホームでの勝利に意欲を燃やしている。
富山は前節、ホームで札幌を下して10試合ぶりの勝利を挙げた。前半に先制点を挙げ、後半に追い付かれたものの、そこから2得点を奪って勝ち越し。安間貴義監督が「『積極的にやろう』というテーマで今週トレーニングしてきたことが、面白いほど出た」と振り返ったように、チャンスを確実に物にして勝利を手繰り寄せた。
また、好調の札幌対策として新たに採用した、中盤の底にボランチ3人を配した新布陣が機能したことも勝因の一つ。朝日大輔、大西容平、舩津徹也が並び、攻撃に転じた際は朝日と舩津が素早い切り替えからチャンスに絡んだことで、攻撃の迫力が増したことは、今後への光明となった。
そうした状況を経て迎える今節のポイントは、出場停止の穴をいかに埋めるかだろう。鳥取は今季6得点を挙げている久保裕一が、前節に続いて警告累積のために出場停止。前節は岡本達也が代わりを務め、さらに2シャドーの一角には、それまで主にボランチでプレーしていた実信憲明を起用した。実信は惜しいシュートを放つなど新ポジションでも好プレーを見せただけに、チーム最多の7得点を挙げている永里源気も含めたコンビネーションの質は、チャンスの数や得点、勝敗の行方を左右することになりそうだ。
一方で富山は、3バックの一角の池端陽介が警告累積で出場停止。前々節までディフェンスラインでプレーしていた舩津を下げるのが、最も簡単な対処法と思われるが、前述の通り、前節はボランチで好プレーを見せ、貴重な勝ち越しゴールも決めている。13節の鳥取戦でも1得点を決めている舩津の相性の良さ、前節の布陣を継続するのか・元も戻すのかも判断も含めて、安間監督の采配が注目される。
13節で対戦したときは、富山が立ち上がりに舩津のゴールで先制したものの、鳥取が89分に追い付いて引き分けに持ち込んだ。ともに下位脱出に向けて負けられない戦いとあって、今回も試合終了の瞬間まで、激しい攻防が繰り広げられそうだ。
以上
2013.08.09 Reported by 石倉利英
J’s GOALニュース
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