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【J2:第28節 北九州 vs 千葉】レポート:千葉のストロングポイントを封じた北九州が、渡大生の劇的なアディショナルタイムのゴールでリベンジを果たす!(13.08.12)

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うだる様な暑さだった、この日の北九州。キックオフの19時が近づいても30℃近い気温で、湿度は88%を計測。普段は風が通る本城陸上競技場も、無風状態が続き、まるでサウナ部屋の様な環境の中、北九州と千葉の試合が行なわれた。
前節から、北九州は出場停止明けの小手川宏基がスタメンに復帰し、柱谷幸一監督が考えるベストメンバー。対する千葉の鈴木淳監督は、累積警告の高橋峻希に替わって、左SBには大岩一貴を入れ、右SHには田中佑昌を起用したメンバーで挑んだ。

前回の対戦で大敗した北九州。前節横浜FC戦の勝利を良い形で繋ぐためにも「良い入りをしたい」とキャプテンの前田和哉が話していた通り、キックオフの笛と同時に、流れを掴んだのは北九州の方だった。しっかりと千葉の攻撃を跳ね返すと、FWのキム ドンフィのスピードを生かすカウンターと、中盤でタメを作っての攻撃とを使い分け、千葉のゴールに迫って行く。対する千葉も、両SBの米倉恒貴と大岩が果敢にオーバラップし攻め込むが、いつもの様なスピード感溢れる攻撃を見せられない。アタッキングサードのスペースを消して対応する北九州の守備に、どこかボールを持たされている様だった。特に北九州が警戒していた米倉の攻撃参加には、左SHの森村昂太と左SBの冨士祐樹が自由を与えない守備を見せ、ボールをうばってからは、その背後をキムと池元友樹が上手く使って攻撃し、相手の思い切りの良さを消して行った。ただ、前半のシュート数で千葉の2本に対し12本を放ち、決定的なシーンも多かった北九州だったが決められず、押し気味に試合を進めながら前半は無得点のまま終わってしまった。

「前半は相手にプレッシャーを掛ける事が出来なかった。走らされる事が多かった様に思った」と話していた千葉の鈴木監督。ハーフタイム中に「チャレンジ、カバーを繰り返し、シンプルにやろう」と指示を出し、選手たちをピッチに送り出すと、前半の動きとは違って、プレースピードがアップ。多くの選手がボールに絡み、ポジションチェンジ、サイドチェンジを繰り返し、北九州守備陣に対して揺さぶりを掛けていた。勝てないゲームが続いた時期は、悪い時間帯に失点を繰り返していた北九州だったが、この日は全員の集中力、気力が90分間切れる事は無かった。千葉の猛攻を凌ぎ切り、何とか自分たちの方へ流れを引き寄せたかった北九州は、69分、後半から途中出場した渡大生のマイナス方向へのパスから、ペナルティエリアに入って来た小手川が合わせシュートを狙ったが、僅かに左にそれ、決定的なチャンスを逃してしまう。

そして試合はこのまま後半アディショナルタイムの4分へ突入するのだが、引き分けで終わるかと思われた90+2分、劇的な幕切れが待っていた。相手エリアの右タッチラインからのスローイングを、途中出場の大島秀夫がキープし、ボランチの新井純平にボールを預ける。相手に囲まれたが、ボールを渡さず狭い所から大島にリターンすると、前にスペースがあった大島は、スルスルとペナルティエリアに進入し、ゴール前に優しいクロスを上げる。GKとDFの間に入って来たボールに飛び込んだのは渡。渾身のダイビングヘッドは一度ポストに弾かれるも、跳ね返りを再び頭でねじ込み、北九州が待望のゴールを挙げる。試合はそのまま終了し「前回対戦した時よりも、成長した姿を見せられた」(前田)北九州が、3位の千葉を破り2連勝となる勝利を収めた。

以上

2013.08.12 Reported by 坂本真
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