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【J2:第31節 熊本 vs 北九州】プレビュー:北九州を迎え、あの日のリベンジを期す熊本。1つ1つのプレーに思いを込めて、目指すものはただ1つ。(13.08.25)

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8試合負けなしと好調の徳島を迎えた前節。熊本は内容でも圧倒し17本のシュートを放ったが得点を奪えず、86分に許した1点に泣いた。ゴールの価値と重みを改めて思い知らされたゲームから中3日。体力的にはたしかにハードなインターバルはしかし、あの試合を受けて感じた気持ちを鮮明に残したまま臨むには好都合でもある。今節迎えるのが、6月の対戦で大敗した北九州であることも、勝利への欲求をなおいっそう増幅させる。

連敗で順位は19位に下がったが、「ネガティブにはなっていないし、自信を持つべき」と池谷友良監督代行。ただ、「まだ足りないところがあると思わないといけない」とも話し、クオリティをさらに向上させる必要があることを説いた。前節の試合後、「ちょっと違う刺激も必要なのかなと思う部分はある」と述べていた通り、金曜に行った紅白戦では前節までとは前線、ディフェンスラインとも一部を組み替え、試合で有効となる交代策も踏まえた組合せを試していた。

一方の北九州は前節、最下位の岐阜を2-0でくだし、17位に順位を上げた。0-3と完敗した前々節の愛媛戦を受け、まずは失点しないことを意識しながらも「いつもより高くラインを設定して(中略)、サイドのアプローチは修正出来ていたし、良さを出させなかった」(渡邉将基)と守備面を修正。そうして耐えながらも前半に先制、さらに終了間際、池元友樹がファーを打ち抜く見事な追加点を決めて岐阜を突き放している。FWの選手たちがきっちり仕事をしていることもあるが、八角剛史と新井純平の両ボランチがバランスを取り、チーム全体の守備組織を整えた上で、前線のスピードを生かした鋭いカウンターから相手の隙を衝く狙いが徹底されている。「次のゲームがまた大事になる」と柱谷幸一監督も話しており、前回対戦のいいイメージは残しながらも、新たな気持ちで臨み勝点を持ち帰ることで、さらに順位を上げたい一戦となる。

焦点となるのは、ここ数試合でボールを保持する時間が伸び、試合を通して主導権を握れるようになった熊本が、北九州の守備ブロックをいかに崩していくかということ。前回対戦時は「勝負パスを怖がって横パスをつないでいるところを取られてカウンターを受けた」(矢野大輔)場面が多く、それがそのまま失点につながった。勇気を持って縦パスを繰り返し打ち込み、相手を後ろ向きにさせる回数を増やしたいところだが、そうした勝負パスに対しては北九州のDF陣も当然タイトに潰しにくるはず。前節20分の出場に留まったが今節は先発出場が濃厚なウーゴの持ち味を最大限に生かすためにも、攻撃時のサポートを連動させ、3人め、4人めが絡んでいくことがポイントとなるだろう。

加えて、北九州のストロングポイントである早い切り替えからのカウンターを抑えることが大きなテーマ。「ボランチを残しておくことや、自分がパスを出したあとにも、奪われた時のことを考えてポジションを取ることを意識しないといけない」と橋本拳人が言うように、ラインを押し上げることによって背後にできるスペースのケアと合わせ、できるだけ高い位置で相手の攻撃の芽を摘むことが求められよう。出場停止が明けてボランチの位置に復帰するであろう吉井孝輔も「前がかりになりすぎると相手の思うツボ。バランスをしっかり取りながら、上がっていくタイミングを見極めないといけない」と話す。さらにこう続けた。「前節は17本のシュートを打ってひとつも入らなかった。『いつか入るだろう』じゃダメ。1本1本に思いを込めて、『この1本しかない』っていう感覚でやらないといけない」

立ち上がりに許した先制点を発端に、屈辱にまみれた夜のことをまさか忘れてはいまい。あれから70日の間にチームを取り巻く状況も大きく変わったが、悔しさは今も消えないまま残る。それを消し去るのに必要なことは何か。その答えは、誰もが承知している。

以上

2013.08.24 Reported by 井芹貴志
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