大迫勇也のいる鹿島、工藤壮人のいる柏、豊田陽平のいる鳥栖…8月のここ3試合で、仙台は東アジアカップで活躍した日本代表FWを有するチームとの対戦が続いている。そして次の第23節の相手はC大阪。このチームには波に乗っているストライカー・柿谷曜一朗がいる。彼は対仙台戦で2試合連続得点中の選手でもある。
先に挙げた3人には仕事をさせなかった仙台だが、今節は柿谷を止められるだろうか…と言いたいところだが、その三者のチーム同様、C大阪もFW一人で点を取っているわけではない。攻撃を下支えする選手がいるから成り立っている。
たとえば前回対戦の第4節ではシンプリシオが意表を突くドリブルで仙台の守備ラインを下げさせ、その隙に駆け上がってきた柿谷がフィニッシュした。ある時はエジノがパワーを生かして道をこじ開け、またある時は丸橋祐介のアーリークロスで揺さぶり…と、C大阪のゴールへの道筋は豊富。「攻撃にバリエーションがあり、それを流動的なコンビネーションの中でおこなっている」と手倉森誠監督は警戒する。
「柿谷選手はボールを持っている選手をしっかり見ているし、出す方も彼がボールをおさめてくれると信頼して確実に出してくる」とは、負傷から最近復帰してきた渡辺広大。彼は前述の第5節以外にも、J2時代からレヴィー・クルピ監督率いるC大阪との対戦経験が豊富な選手である。仙台は負傷者が多く、直前まで選手の組み合わせが何通りも予想できるような状態にあるが、渡辺が言うように「どの組み合わせでも、いつも通り11人でコンパクトな布陣で組織的に守りたい」という構えだ。相手前線へのパス供給はルートを断ち、相手ドリブラーの進路は守備ブロック内に止めたい。
また、仙台は他者の得点力を警戒する一方で、自分達の得点力を上げなければいけない状況にある。ここ2試合無得点と、ゴールが恋しい。ホームゲームならば尚更ゴールでスタジアムを沸かせたいところだ。
しかしC大阪は22試合を終えて21失点と、広島に次いでJ1で2番目に失点の少ないチームである。彼らは攻撃に人数をかけて前がかりになったとしても、山口螢のように攻守の切り替えが素早い選手がいることもあって簡単には破れない。
仙台は得意のカウンターだけでなく、幅をつけた攻撃でC大阪の守備を攻略しなければならない。それは、攻撃でスピードアップできなかったり厚みが足りなかったりした前節・鳥栖戦の反省点を生かす機会でもある。
期待がかかるのは負傷から復帰する梁勇基とウイルソン。ともに攻撃にバリエーションを作れる選手で、前者は二列目でもボランチでもパスと自らのランニングで相手を動かし、後者は緩急をつけた動きと技術を駆使して堅守をこじ開ける。
「いろいろな動きを入れてチームのためにスペースを与えたい」とウイルソンが言う“いろいろな動き”が、この試合の大きな見どころだ。柿谷やウイルソンを代表に、両チームとも、ゴールへの過程で汗をかく演出家が揃っているのだから。
以上
2013.08.27 Reported by 板垣晴朗
J’s GOALニュース
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