現在J1で通算199勝のC大阪。ただし、第21節清水戦で勝利し、200勝に王手をかけてから、約1カ月間のリーグ戦4試合で4引き分け。6試合負けなしだが、勝ちきれない、もどかしい展開が続いている。前節も、首位横浜FMとの直接対決で、1-1のドロー。その差は8のままとなり、悲願の初タイトル獲得へ、残り9試合で厳しい状況に追い込まれたと言わざるを得ない。それでも、桜色のイレブンは口を揃えて「あきらめない」と前を向く。その思いを証明するための試合が、この第26節、9月最初のホームゲームとなる、柏との一戦になる。
思えば、今季最初に柏と対戦した第12節の前も、C大阪は勝ちきれない試合が続いていた。第4節仙台戦から第11節川崎F戦にかけて、1勝5分け2敗。第9節湘南戦で3-0と大勝したとき以外は、前半戦で苦しんでいたのが、この時期だった。そして、柏とのアウェイ戦でも、前半は相手の攻勢を受け、先制点も献上。ビハインドからのスタートを余儀なくされていた。しかしながら、前半終了間際、山口螢のFKが、相手に当たってコースが変わり、ラッキーな形で同点に追い付くと、後半は形勢が逆転。桜のエース、柿谷曜一朗の2得点で柏を突き放し、3-1と勝利した。C大阪にとっては前半戦ターニングポイントの1つとなった試合と言えよう。
また、レヴィークルピ監督が采配をふるったときの、C大阪の柏戦の成績は、2勝1分け。2011年シーズン、柏が優勝したときにも、長居での第2節(東日本大震災の影響で3月から7月に順延された試合)では、C大阪が5-0と大勝。終盤、柏の優勝争いで盛り上がりを見せていたアウェイでの第33節も1-1と引き分けている。当時と今とでは、もちろん、状況もメンバーも違っているが、『レヴィーセレッソ』のサッカーが、ネルシーニョ監督率いる柏と、相性が悪いということはない。
ただし、心配な要素は、『レヴィーセレッソ』の旗印となる、攻撃力。第21節清水戦以降、複数得点ができず、結果的に引き分けが続いている。前節も、横浜FMの攻勢を受ける形となり、シュートは相手の20本に対し、C大阪は8本。数字としても寂しいものと言わざるを得ない。
ただ、柿谷は言う。「ホームでああいう(守備的な)ゲームはやらないと思うし、攻撃的なサッカーでいくと思う」と。そのうえで、「チームとして勝てればいいというところで、結果も出ていないので、なんとか自分のゴールでという思いもある。いい位置(5位)にいるだけに、もうもったいないという試合はしたくない。大事に戦うことも大切かもしれないが、ちょっと思い切ってリスクを背負って、勝ちに行ってもいいのかなと」。サポーターも待っているのは、ゴールシーンや、アグレッシブなプレー。この柏戦は、『レヴィーセレッソ』の原点を見つめ直すための試合になるかもしれない。
対する柏は、J1リーグ戦では、ここ2試合、1-3での2連敗を喫し、順位も12位に沈んでいる。3位広島に8差ということをみると、ACL出場圏獲得条件の1つであるトップ3入りのためには、こちらも負けは許されない。今回対戦するC大阪とは4差となっているだけに、まずはこの試合を制し、中位争いから上位争いへ一気に駆け上がっていきたいところだ。
ただし、柏は8月以降、J1、ヤマザキナビスコカップ、ACL、天皇杯の4大会を同時に戦う過密日程。8月17日のJ1第21節以降、9月7日のヤマザキナビスコカップ準決勝第1戦までは、常に中2、3日での試合が続き、13日にJ1第25節を戦ったあと、サウジアラビアへ遠征。18日にACL準々決勝第2戦をアルシャバブとの試合に臨み、そこから1日がかりで日本へ帰国。大阪での調整を経て、今節のC大阪戦に臨む。しかも、その後にもすぐ、25日にはACL準決勝第1戦の広州恒大(中国)戦も控えるなど、息つく暇がない。
それでも、ACLでは日本勢として2009年度の名古屋以来となる準決勝へと駒を進め、クラブ初のベスト4入りを果たした柏には、今、勢いがある。また、昨シーズンも、ハードな9泊10日の長期遠征を強いられたなかでも、長居での第12節ではC大阪に2-1と逆転勝利するなど、ACLを含めたアウェイ3連戦で3連勝した経験を持つ。今回も気持ちよく来阪しているだけに、日本代表FW工藤壮人をはじめとするタレント集団も、気合いが乗った状態でこのC大阪戦に臨んでくるはずだ。
果たして、ホームでC大阪が『5度目の正直』でJ1通算200勝を達成するのか。それとも、柏が勢いそのままに長居の地でも勝利の歌を響かせるのか。J1唯一の22日(日)開催となった一戦は、17時にキックオフされる。
以上
2013.09.21 Reported by 前田敏勝
J’s GOALニュース
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