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【J2:第41節 岐阜 vs 札幌】レポート:J2残留決定も後味の悪い結果に。複雑な思いが交錯した岐阜のホーム最終戦(13.11.18)

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勝ってJ2残留と引退する服部年宏の花道を飾りたい岐阜と、J1昇格プレーオフ進出が懸っている札幌。ともに勝たなければいけない試合だったが、気力、体力、実力ともにすべてが札幌が上回る結果となってしまった。

上位陣が揃って足踏みしたことで、この試合に対する札幌の気合はみなぎっていた。それが立ち上がりからの攻勢で表れた。札幌は絶好調の内村圭宏をフリーマン状態にして、イマジネーションが出せる環境を作り出す。彼の動きに連動するように砂川誠、三上陽輔、レ コン ビンの2列目が果敢にバイタルエリアに仕掛け、左の上原慎也、右の日高拓磨の両サイドバックのオーバーラップを巧みに引き出して、サイドで完全にイニシアチブを握った。

札幌の先制点が生まれたのはセットプレーからだった。3分、右CKから上原のヘッドを、GK高木貴弘が対処しきれず、そのままボールはゴールに吸い込まれた。さらに16分には今度は左CKから、DF日高拓磨のヘッドがGKに阻まれたこぼれ球を内村が押し込み、あっさりと2点のリードを奪った。
岐阜は札幌の圧力に対し、完全にマークのずれが生じてしまっていた。特に内村と三上のポジションチェンジについて行けず、中央で下手に食いついては、サイドのスペースを使われてしまう悪循環に陥った。

後半も改善の兆しは見られなかった。内村と三上によって完全にバイタルエリアを制圧されると、岐阜はクリアするのが精いっぱい。攻撃も組み立てられないまま、ズルズルと札幌のペースにはまっていく。そして58分、カウンターから左サイドを上原にあっさり破られると、あれほど警戒しなければいけない内村を中央で完全フリーにさせてしまった。上原のセンタリングにヘッドで合わされ、札幌に試合を決定付ける3点目を献上してしまった。
内村はこのプレーで足がつり横野純貴と交代、2得点の活躍でピッチを去っていったが、このアクシデントがあっても、札幌の戦い方はずれなかった。札幌は完全に主導権を握れていることから、守りに入ることなく、1点でも多く点を取りに行くことを選択。両サイドバックをさらに高い位置に上げて、攻め手を強めてきた。

そして、残り15分になると、0-3とスコアが動かなかったことから、徐々に守備にウェイトを置き始め、2ラインでしっかりと統率を取って、ロングボールを多用してきた岐阜の攻撃に対応した。
終了間際に交代出場のFW樋口寛規に鮮やかなトラップから決定機を作られるが、これはGK杉山哲が冷静に対応。90分を通じて、試合のリズムをつかみ続けた札幌が、J1昇格プレーオフ圏内まで勝点1に迫る、価値ある勝利を手にした。
岐阜は敗れたが、鳥取も敗れたことで、この時点でJ2残留が決まった。試合後、岐阜はホーム最終戦のセレモニーと服部の引退セレモニーを行ったが、選手たちの表情は晴れやかではなかった。特に主役の服部も、「正直、自力で残留を勝ち取れるチャンスはあったので、勝ち取った残留をしたかった。最低限の目標は達成できてよかったけど、チームとしては何もしていない」と唇を尖らせた。
辛島啓珠監督も、試合後の記者会見で第一声を出すまでに時間がかかるほど、複雑な心境を見せ、「結果0-3ということで、ホームの最終戦であるにもかかわらず、たくさんのサポーターの前で結果が出なかったことが残念でなりません。残留できたのは本当に良かったが、試合の内容と結果は悔しい」とこぼした。
服部の本当の引退試合は次のアウェイ富山戦。この後味の悪さを解消するには、この試合で勝つしかない。
「最後のアウェイ富山戦はこの悔しさをぶつけるために、残留は決まったが、しっかりと勝ちに行きたい」(辛島監督)。
最後こそ、本当の意味でチーム一丸となって、J2残留と服部の引退を勝利で飾りたい。最後の試合は決して消化試合ではなく、『チームの結束を示す試合』となる。

以上

2013.11.18 Reported by 安藤隆人
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