正田スタが熱く激しく燃えた。今ゲームに先立って行われたG大阪vs山形でG大阪の優勝が決まったため、その時点で神戸の2位が確定。順位的には“消化試合”となってしまったが、ピッチでは互いの意地がぶつかり合うバトルが展開された。群馬は2点ビハインドの窮地に追い込まれたものの、そこからの反撃で2点を奪い殊勲のドロー。逆転までは至らなかったが神戸相手に一歩も引かない戦いをみせてチームの底力を示した。この結果、群馬は今季の20位が確定した。
J2残留が決まり失うものがない群馬は序盤から果敢な攻撃を仕掛けていく。だが15分、加藤弘堅がペナルティエリア内で森岡亮太を倒したとしてPKのジャッジ。ポポのキックはクロスバーを直撃しピンチを脱したが、22分、小川慶治朗に豪快なキャノンショットを決められる。母親の実家が前橋市にあるという小川だが、この日は親戚らがスタジアムに駆けつけ声援を送っていた。「祖母が初めて観に来てくれたゲームでゴールを決められてうれしかった」という小川の先制点で勢いづいた神戸は、36分にポポがFKを突き刺して2点のリードを奪う。
群馬の反撃は、坂井洋平の追撃弾から始まった。39分、小林竜樹が落としたボールをペナルティエリア右で受けた坂井は左足のコントロールショットでファ―サイドのゴールネットを射抜く。「2点取られてチームは意気消沈していたが、あの1点でムードが変わった(坂井)」。直後にはチームがPKを獲得。キッカー平繁のシュートは徳重健太に止められて機を逸するが、流れは群馬に傾いていた。
後半は完全に群馬のゲームだった。中盤を支配した群馬は、ボランチ坂井がピッチ全域に高精度パスを配給しゲームを組み立てる。そして62分、坂井のスルーを受けた平繁が決定機を迎える。左足でのシュートは一度、GK徳重にブロックされるが、そのこぼれ球を渾身の力でゴール上部へ蹴り込み同点に追いついてみせる。平繁は「前半のPK失敗で責任を感じていた。同点ゴールのシーンは最初、GKに止められたときはさすがに泣きそうになったが、目の前にこぼれてきたので良かった」と頬を緩ませた。
群馬が同点に追いついたあとは、双方に等しくチャンスが訪れる激しい“撃ち合い”が展開された。群馬がチーム一体となった総攻撃でゴールを狙えば、神戸は、交代でピッチに立った元群馬のエース都倉賢が群馬サポ―ターのブーイングを力に奮闘。アディショナルタイムまで殴り合いを続けた両チームだったが、ともに相手をノックアウトする決定打を繰り出すことができずにドローでゲームを終えた。
神戸は2点にリードを守りきれず結果的には無念のドローとなった。小川、ポポのス―パーゴールで2点を奪った時点では圧勝の雰囲気が流れたが、群馬の猛攻に屈して2点を奪われた。試合前にG大阪の優勝が決まり2位が確定する状況でのゲームとなったが、安達亮監督はその影響を否定。指揮官は「(順位決定の)影響よりもチームの決定力不足が明確になった。いまは来季のJ1に向けた戦いをしなければいけないが、その意味では納得がいかない」と表情を曇らせた。神戸はホームでの最終戦でJ1仕様のサッカーを見せてJ2卒業式を演出しなければいけない。
前節でJ2残留を決め重圧から解放された群馬は、勝点3こそ奪えなかったがホームで痛快なパフォ―マンスを見せた。細部には課題を残したもののシーズンを通して、このサッカーができていれば20位に沈むことはなかったはずだ。秋葉忠宏監督は「エキサイティングな戦いをみせられたが、勝てなかったことは次への宿題」と最終節・G大阪とのラストマッチを見据えた。神戸戦で得た「自信」を、G大阪戦で「確信」に変えることができれば来季の正田スタはさらに熱くなる。
以上
2013.11.18 Reported by 伊藤寿学
J’s GOALニュース
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