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[ 2005 ゆく年くる年:川崎フロンターレ ] 大晦日の等々力陸上競技場
5年ぶりとなったJ1は、振り返ると『自信』となった1年だったように思う。5年前のたった1年でのJ1降格を知っている選手、サポーター、関係者にとっては、同じことを繰り返してはいけないという思いが強かったはず。そうして迎えた開幕からの数試合は、ロスタイムに苦しめられ、なかなか思うように勝ち星が積み重ねられなかった。「またか…」というマイナスな感情を必死に抑え、経験を積み重ねていった時期だった。
転機となったのは、夏の北海道合宿。「高くて強い守備、そして爆発的な攻撃力」が川崎Fの持ち味だと関塚隆監督は以前より語っている。チームのよさを活かしながら攻守のバランスをいかに整えるかがテーマに行われた。その結果、中断期間以後の初戦となった大分戦(8/20)で白星を勝ち取ると、ここから『自信』を体に染み込ませて記憶させるように、選手たちは戦った。
終盤戦では一時、5位にまで順位をあげたが、結果的には最終戦でG大阪の優勝を目前で決められ、8位に終わった。1年目の結果としては内容を考えると及第点だと関塚監督。選手たちも「やれるという自信がついた1年」と口々に語った。今シーズンに入りさらに増えていったサポーターも、思いは同じはず。目の前で優勝を決められた悔しさも来年へのモチベーションへと今では変わっているだろう。
その来年、川崎は10周年という節目の年。そのメモリヤルイヤーをJ1で迎えられる喜びを感じつつ、1年目以上に厳しい戦いが確実に待ち受けるなか、チームがどう挑んでいくのかワクワクしながら待ちたいと思う。(text by 隠岐麻里奈)2005年12月31日(土)
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