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[ 2005 ゆく年くる年:ヴィッセル神戸 ] 大晦日の神戸ウイングスタジアム
J2降格が現実となってしまった2005年は、神戸にとって、苦く重いシーズンとなった。松永英機氏で開幕を迎え、途中でレオン氏に引き継ぎ、最後はパベル監督で幕というシーズン途中の2度にわたる監督交代劇も起爆剤にはならず。FWカズ(三浦知良)の放出やシーズン途中の新戦力の獲得のすべてが無駄だったとは思えないし、現に終盤には「絶対に残ってみせる。可能性がわずかでも最後まで戦い続けてみせる」と言い続けた、キャプテンMF三浦淳宏を中心にまとまりを見せたが、結果的には第7節から続いた最下位という不名誉な順位を一度も抜け出せぬまま。第31節の大宮戦で、J2降格が決まるという現実を突き付けられた。
何が原因なのか? それを一言で言い表わすことは正直、難しい。クラブとしての明確な方向性を示せなかったこと。決定力不足。勝負どころを勝ち切れなかったこと…。細かく挙げていけば、多くの問題点が指摘できるのだろうし、結果が全ての勝負の世界だけに『結果が出なかった=全てが悪かった』と言うべきかもしれない。だが、光は確かに見える。それは、その屈辱を肌身で感じ、痛いほど責任を感じているMF三浦淳宏、MF遠藤彰弘、MF朴康造、DF北本久仁衛ら主力選手がすでに来季の神戸残留を決意し、1年でのJ1昇格に意欲を示していること。もちろん、それは自身のため、クラブのためでもあるが、何より最後の最後まで応援し続けてくれたサポーターのため。そうした『神戸愛』を抱いた選手たちを中心として、チーム史上初のJ2降格が、神戸が本当の意味で「変われる」きっかけになることを願っている。(text by 高村美砂)2005年12月31日(土)
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