FamilyMart DREAM MATCH
8月5日（木）19：00キックオフ/瑞穂陸 名古屋 vs レジーナ
---------

　中村俊輔が所属するイタリア・セリエAのレジーナが、昨年に続いて来日し3試合を行なう日本遠征の初戦は、Ｊリーグ名古屋とのプレシーズンマッチ。7月後半からヨーロッパや南米の有力クラブチームが続々と日本を訪れ、日本のチームと対戦しているが、ここまで（8月1日まで）の対戦成績は、日本勢が3勝4敗1分と健闘しており、今回の名古屋にも、ぜひ頑張ってＪリーグの力を示してほしいところ。
　
　8月1日に来日したばかりのレッジーナ。肝心の中村俊輔は、日本代表がアジアカップで勝ち進んでいるために合流できず、大きな看板を失った状態だが、セリエAのチーム（昨年はリーグ13位）だけに、有名選手は少なくとも一味違う実力を持っていることは間違いない。ただ、昨年と比べて指揮官がセリエAデビューのマッツァーリ監督に代わり、選手の入れ替えもかなり多く、新体制での試合経験も少ないため、司令塔の中村がいない状態でどんなサッカーを見せるのか、ほとんど予測できない状況にある。
　それでも、長身ストライカーのボナッツォーリや、ブラジル人ボランチのモザルチはチームに残っており、ACミランから新加入したFWボリエッロも要注意。イタリアの下位チームらしい分厚い守りからミドルパスやロングパス一発でゴールに直結させるという形は、ひとつの大きな武器となっているはずで、名古屋としてもそうした一発の恐さには十分警戒しておく必要があるだろう。
　
　対する名古屋は、1stステージでは5勝5敗5分で8位と、現在の戦力やサポーターの期待からみれば残念な成績。2ndステージに向けては、DFのパナディッチを放出して、ゲームメーカーとして期待されるMFクライトンを獲得し、弱点と言われた中盤の強化を図っている。豊富な運動量が持ち味の選手のようで、性格も明るく、ウェズレイ、マルケスという2人のブラジル人FWが攻撃の中心になっているいうことで、チームに馴染むのは難しくないだろう。本人も「全員を私のプレーでサポートし、全員の力で優勝するための力になりたい」と語っている。そのクライトンは、すでに7月17日のナビスコカップG大阪戦から2試合に先発出場しており、ナビスコカップ磐田戦も含めたその2試合はどちらも引き分けに終わったが、B組1位で準々決勝進出を決めた。
　彼と周囲とのコンビネーションも徐々に良くなってきたはずで、元々戦力的には十分なものを持っているチームだけに、中盤がうまく機能するようになれば、大きな飛躍を見せるポテンシャルも十分に秘めている。その意味で、名古屋が2ndステージで好スタートを切れるかどうかは、この試合で自信をつけられるか否かにかかっている部分も大きいかもしれない。
　
　というわけで、名古屋にとっては大きなチャンスともなり得るこのゲーム。レアルマドリードやバルセロナといったビッグチームとの試合とはまた違った、リアルな楽しみがある一戦と言えるのではないだろうか。

2004.08.04 Reported by 前島芳雄


以上