G大阪 3 - 5 マンチェスター・U (19:30/横浜/67,618人)
得点者:28' ヴィデッチ(マンチェスター・U)、45'+1 クリスティアーノ・ロナウド(マンチェスター・U)、74' 山崎 雅人(G大阪)、75' ウエイン・ルーニー(マンチェスター・U)、78' ダレン・フレッチャー(マンチェスター・U)、79' ウエイン・ルーニー(マンチェスター・U)、85' 遠藤 保仁(G大阪)、90'+1 橋本 英郎(G大阪)
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『自分たちのスタイルで勝ちに行く』。
世界屈指の強豪クラブとして知られるマンチェスター・ユナイテッドが準決勝の対戦相手に決まってからも、照準はいつも通りに定められていた。もちろん、マンチェスター・Uの組織力、選手個々の能力を思えば、警戒しなければいけない部分は多々ある。全てがいつも通りと言う訳には当然いかないが、それでも、『マンU有利』という世論通りに試合を運ばせるつもりは、さらさらなかった。
その思いが、ピッチから感じられた90分だった。
過去、挑んできた様々な決戦の舞台を振り返っても、相手にも、状況にも動じることなく“いつも通り”のメンタリティで淡々と試合に挑めるのがG大阪の特徴の1つだが、それはこの日も同じ。相手がマンUであっても、67,618人もの観衆を集めた舞台でも、だ。「チームの雰囲気は相変わらず、いつも通りでしたね。出来ない感じは最初からなかったというか…へんな自信もあった」と振り返ったのはゲームキャプテンDF山口智だがキックオフの瞬間から浮き足立った雰囲気は伝わってこなかった。と同時に、その『いつも通り』の入り方がリズムを掴むきっかけにもなる。
立ち上がりの15分間は、G大阪ペース。MF二川孝広、MF佐々木勇人がアデレードU戦での負傷により欠場せざるを得ない状況の中、G大阪は4-5-1システムをFW山崎雅人、FWルーカスを2トップに据えた4-4-2に変えスタート。MF遠藤保仁をボランチに下げ、MF橋本英郎をいつものボランチから右の攻撃的MFに。その中でフォアチェックを徹底し、高い位置でボールを奪って攻撃を作り上げていく。12分、カウンターから抜け出したFW播戸竜二のシュートシーンはそれを象徴するもの。残念ながら、絶妙なトラップからのシュートは、マンチェスター・UのGKファンデルサールに阻まれゴールにはならなかったが、縦への速い展開は、まさにG大阪らしい攻撃だった。
という立ち上がりの良さを思えばこそ、いい時間帯にゴールを奪えなかったこと。そして、28分と前半終了間際のロスタイムに奪われたセットプレーからの2失点が悔やまれる。ある意味、その決定力の差がチーム力の大きな差でもあるが、マンチェスター・Uの流れの中からの攻撃を征していたからこそ、セットプレーからアッサリと奪われた2失点はG大阪に重くのしかかった。
だが、冒頭に書いたプランに変更はない。『勝ちに行く』姿勢は後半も揺るがなかった。その思いを結束させて待望のゴールが生まれたのは74分。右サイドのMF遠藤からのパスはMF橋本を経由してFW山崎のもとへ。豪快に振り抜いたシュートがゴールネットに突き刺さる。だが、その直後のこと。75分、FWルーニーがMFフレッチャーの縦パスを巧く前に流してゴール。再び2点差にされると、78分、79分にも立続けにゴールを奪われ一気に1-5。1点を失ったことでよりスピードアップしたマンチェスター・Uの攻撃は、G大阪のDF陣を鋭く切り裂き、次々とゴールを奪い取る。
それでも、G大阪イレブンの足は止まることなく。ゴールに対する姿勢を強く示す中、84分にはFW播戸のプレーが相手DFのハンドを誘いPKのチャンス。これをキッカーMF遠藤が「GKが動かなかったから速いボールを選択」。いつもの“コロコロPK”ではない速いシュートをゴール左下隅に流し込んで、2−5に。更に終了間際のロスタイムには、DF山口智のパスカットから、FWルーカスが1タッチで繋ぎ、最後はMF橋本が豪快に決めて3−5と意地を見せるが、逆襲はここまで。MF遠藤を中心に落ち着いて攻撃を組み立て、マンチェスター・Uの今季最多失点タイとなる3ゴールを奪ったこと。点差が開いても最後まで攻撃サッカーを貫き勝利を目指した姿勢は評価すべきポイントだが、個々の能力、攻撃力の完成度、そして「本気にさせたなかで戦えなかった(西野監督)」ことを考えれば、力の差は歴然だったと言わざるを得ない。また、前半のセットプレーからの失点、後半1点を返した直後に奪われた追加点など、リーグ戦でも課題とされた守備面での反省も、改めて浮き彫りになった一戦だったと言える。
とはいえ、世界的な強豪クラブと真っ向勝負に挑めた経験、実際に体感しなければ知ることが出来なかった世界との『差』は、G大阪にとって、選手個々にとって、大きな、かけがえのない財産になったはず。だからこそ、この悔しさを力に変えて、再び『高み』を目指すしかない。
以上
2008.12.19 Reported by 高村美砂
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2008.12.19 Reported by 高村美砂















