5月5日(火) 2009 J2リーグ戦 第13節
鳥栖 4 - 2 草津 (16:03/ベアスタ/5,106人)
得点者:9' 武岡優斗(鳥栖)、11' 廣瀬浩二(鳥栖)、30' 高橋義希(鳥栖)、56' 池田圭(鳥栖)、59' 都倉賢(草津)、74' 後藤涼(草津)
スカパー!再放送 Ch185 5/6(水)13:30〜(解説:サカクラゲン、実況:南鉄平、リポーター:ヨンヘ)
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「戦いの原点が見えた」と岸野監督は今節の守備を評価した。
前節の水戸戦を「史上最悪の試合」と評してから中2日の試合での評価としては、最上級の評価と言える。
その「戦いの原点」を見せたのは、MF島田裕介のスライディングであり、MF武岡優斗の身体を張ったボール奪取であり、MF高橋義希の玉際の粘りであった。これを出すために、監督以下スタッフ・選手全員のミーティングを3日に行った。もちろん、守備だけではない。ボールを奪った後の展開方法も、このミーティングで出し合った。
「つなぐ意識が強すぎて、ゴールまでが遠い」とDF飯尾和也は攻撃の目的の再確認を促した。このミーティングの結論が、今節の4−2という結果になり、3試合振りの勝利とつながった。
キックオフの直後から鳥栖は前線からプレスをかけた。その効果は立ち上がりの9分に現れた。第3節以来の先発出場となったMF武岡優斗に左サイドDF磯崎敬太からボールが渡った。前線からプレスをかけることで、攻撃に人数をかけることができる。武岡優斗から、FW廣瀬浩二に渡り、MF高橋義希を経由して再び武岡優斗のもとへボールが渡った。『つないで先制点を奪う』ことを目指す鳥栖にとっては狙った形であり、ファーストチャンスを作ることができた。落ち着いて武岡優斗がゴール左隅を狙い、先制点となった。
その2分後には、FW廣瀬浩二が4試合ぶりの先発出場となったFW池田圭の折り返しを決めて2点目をあげた。さらに30分には高橋義希が、56分には池田圭が決めて4点差を付けて鳥栖には最高の形でここまでは経過していた。
これも、水戸戦を反省し、戦い方を意思統一できたミーティングの成果といえる。
ここまで、草津にとって特筆できる場面は少なかった。草津のワイドの展開が影を潜めていたことが大きな要因である。そこを出させなかった鳥栖の守備を褒めないといけないが、「鳥栖の気迫に押されてしまった」(松下裕樹/草津)ことで、草津の良さが出せなかった。サイドへの展開ができなければ、シンプルに縦へのパスで打開することも必要である。59分にMF松下裕樹からのFW都倉賢へのパスが通り、都倉賢のポテンシャルの高さを証明する得点が生まれた。この得点で、草津のパス回しが鳥栖サイドで行われるようになり、流れは草津に傾いていった。
直後に佐野監督は交代カードを同時に2枚切って、さらに流れを引き寄せた。MF寺田武史とFW玉乃淳を入れて、システムを4−1−4−1にして残り30分で3点差をひっくり返そうと試みた。「選手は最後まで戦ってくれた」と佐野監督が、試合後に振り返ったことで、選手たちの健闘は評価できる。74分には、玉乃淳からFW高田保則を経由してFW後藤涼が決めて2点差まで詰め寄ることができた。しかし、81分に残り2点差をひっくり返すにはとても大きなハンディを草津は背負うことになる。高田保則がDF渡邉将基(鳥栖)との交錯したプレーで、『乱暴な行為』の判定で退場処分となったためだ。
2点差に10人の劣勢、残り時間9分では強力な攻撃を誇る草津といえどもこの日の勝点は諦めるしかなかった。
『史上最悪の試合』を全員の結束で挽回した鳥栖。しかし、失った試合をイーブンに戻しただけである。試合数は減り、他クラブとの勝点差は広げられたままである。「連勝しないと上位との差は縮まらない」(島田裕介/鳥栖)と誰もがわかっている。
次節の福岡戦(5月10日レベルファイブスタジアム)は、本当の意味での結束が問われる試合となる。新しい補強も発表された。苦悩し続けた序盤を一気に取り返しにかかりたい。システムを元に戻し、新加入選手のパワーと可能性を融合した、今節の戦い方を続けてほしい。
長いシーズンの中で、思い通りの戦い方ができる試合はどれくらいあるのだろう。
片方は点を奪いにかかり、もう片方はそれを阻止しようとする。
ボールを運ぼうとすれば、容赦なく奪いにかかる。
攻撃があれば、守備が生まれる。その繰り返しの中で得点を生み、結果が出る。
お互いにミスが無ければ、結果は出ない。そして、競技ではなくなってしまう。
華麗なゴールも、スーパーセーブも、ミスとの表裏一体である。
流れを変えるプレーとそれをつかさどるメンタリティーを今節では見ることができた。
サッカーはミスがあるスポーツであり、それを取り返すことができるスポーツでもある。
90分間には、一喜一憂が凝縮している。
以上
2009.05.06 Reported by サカクラゲン
J’s GOALニュース
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