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【J2日記】水戸:他クラブ自慢【甲府】(09.05.08)

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 5月2日の鳥栖戦前、水戸の広報さんからある人を紹介された。それは山梨放送のアナウンサーの吉岡秀樹さんであった。「なぜ、水戸と鳥栖の試合に山梨放送さんが?」と思ったが、次の試合の甲府対水戸の事前取材をするためにはるばる甲府から水戸までやってきたというのだ。

 スカパー!で甲府のホームゲームの中継を山梨放送は担当している。「(山梨放送では)アウェイの取材も行っていいことになっているんですよ」と吉岡さんは当然のように語るが、不景気による経費削減が叫ばれている中でアウェイ取材など許されていない放送局がほとんど。山梨放送の姿勢はある意味“異端”である。近くにいた佐賀新聞の記者さんが言うには、吉岡さんは鳥栖にも取材に来ていたそうで、私自身別のチームの練習場で同じ山梨放送のアナウンサーの横内洋樹さんとお会いしたことがあり、会社をあげて本当に熱心に取材活動を行っているのである。心から頭が下がる思いでいっぱいだ。

 そうしたアウェイ取材ができる背景こそ、山梨という土地が積み上げてきたものだと吉岡さんは説明してくれた。「山梨放送は日本テレビ系列で、元々高校サッカーに力を入れていたんですよ。その流れがあるんですね。いいサッカー中継をするためにはアウェイの取材も許されているんですよ」。かつて山梨県はサッカーどころとして名を馳せていた。特に韮崎高校は国内でも有数の強豪校であり、羽中田昌氏や中田英寿氏などのスターを輩出してきた。日本にサッカーが根付く前から山梨の指導者たちは熱心にサッカーという種をまき続けてきたのである。その思いが脈々と受け継がれており、それが山梨放送の姿勢につながっているのではないかと私は思う。

 甲府戦当日、山梨県内は大雨に襲われた。しかし、それでもスタジアムには8千人を超える観客が詰め掛けたことに私は驚きを感じざるを得なかった。99年に619人という最少観客数を記録し、さらにはクラブの存続危機にまで瀕した甲府だが、いまや完全に町にサッカーが浸透していることを雨に濡れたスタジアムは証明していた。攻撃的なサッカーを貫き、そして05年に劇的な形でJ1昇格を果たしたことが観客増の起爆剤となったのはたしかだが、J2降格して2年目の今も多くの観客が詰め掛けていることを考えると、やはり元々ある山梨という土地のサッカー熱がクラブ愛への源となっているのだろうと思う。

 積み上げられてきた確かな情熱。それが昇格争いをするチームの最高の後押しになるに違いない。サッカーの道は1日にしてならず、ということを深く考えさせられた小瀬の夜であった。

以上

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2009.05.08 Reported by 佐藤拓也
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