前半戦を終えての成績は6勝9分6敗。順位は勝点27で13位。「J2で優勝してJ1に昇格する」ことを目標に掲げる福岡は、不本意な成績で前半戦を終えた。だが、前を向いて進むチームの姿勢に変わりはない。自分たちが持つ可能性を最大限に引き出そうと、雁の巣球技場では、連日、質の高いトレーニングが続いている。前田浩二監督は話す。
「後半戦の鍵は、今までやってきたことを信念を持ってやり続けるということに尽きる。サッカー小僧だった頃のように、純粋に勝ちたい気持ち、純粋に成長したいという想いを持てるかどうか。勝ちたい気持ちを、どのように表現していくかだけだと思う」
福岡が目指すのは、残り21試合で首位・山形との間にある勝点14をひっくり返すことだ。2004年シーズンに、入れ替え戦の出場権を争う山形に対し、残り8試合で8あった勝点差をひっくり返して最終的に勝点5の差を付けたことや、2010年シーズンでは、後半戦に12勝3分3敗の成績を上げてJ1昇格を果たしたことなどから見れば、その数字を追いかけることは決して不可能ではない。
そんな中で求められていることは、まずは守備面に散見される何気ないミスを、どこまで減らせるかということにある。古賀正紘は話す。
「シーズン当初のような、あり得ない形でのピンチが減ってきて、ようやく、ある程度のレベルでやれるようになってきている。しかし、毎試合のように失点していることも事実。ほとんどが、ちょっとしたところでの失点だが、サッカーは、そういう部分で失点するスポーツ。本当の意味での集中力を高めないといけない」
自分たちにとって何でもない場面であっても、最後まで全力で走り切ることや、常に最大限のアラートさを発揮すること。それが逆転への最大の鍵を握っている。
攻撃面においては、怖がらずに前へ仕掛ける姿勢を貫くことがポイントだ。「横浜FC戦のように攻撃サッカーをして、多くのチャンスを作って決定的なシーンを増やし、それを決めれば3点、4点入ってもおかしくない試合ができる。そういう試合を続けて、勝点3を取れるチームにならないといけない。後はセットプレーでも点が取れるようなチームにしたい」とは高橋泰。「横浜FC戦の終盤にゴール前まで行けていたというのは、今までの試合とは全く違っていた部分。あれができるようになれば未来は明るい。あれが当たり前にやっていければ勝点を今まで以上に積み上げて行けると思う」と古賀も話す。
そして、後半戦の初戦に福岡はホームに愛媛を迎える。愛媛は第7節に対戦して2−4で敗れた相手。その借りを返さなくてはならない。その愛媛の印象を「全体をコンパクトにして組織的に戦うチームで、失点も少なく固いチームという印象がある。前節は雨という難しいコンディションの中でも東京Vに勝っており、しっかりとしたチーム。ポイントは相手のコンパクトなゾーンを、どうやって崩していくかということにある」と前田監督は話す。
前半戦の成績は8勝7分6敗の9位ながら、上位6チームとの対戦は2勝1分3敗。しかも、敗れた3試合はいずれも1点差と、ほぼ互角の戦いを演じている。バルバリッチ体制で3年目を迎えるチームは確実に力を蓄えてきている。ホームゲームで6勝3分1敗と強さを発揮する一方で、アウェイゲームでは2勝4分5敗と負け越しているのが課題と言えるが、さらなる上位進出を目指す愛媛が、その壁を打ち破る強い想いでレベルファイブスタジアムに乗り込んでくるのは間違いない。福岡にとっては簡単な相手ではないだろう。
そんな愛媛との試合を控えて、鈴木惇は話す。
「大事なことは昇格すること。楽な数字ではないが不可能な数字でもない。最初の3〜4試合で、どこまで上位についていけるか、そして、勝点差を詰められるかがポイントになる。ひとつも落とせない状況であることは変わりなく、しかもホームゲームが続く。どういう内容でも、どういう形でも勝てればいい。ホームで連勝して後半戦をスタートさせたい」
ここからは、1試合、1試合が勝負。自分と仲間を信じ、そして福岡に関わる全ての人たちの力を合わせて勝利をもぎ取りたい。
以上
2012.06.30 Reported by 中倉一志
J’s GOALニュース
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