これまでコンサドーレ札幌、名古屋グランパス、ヴァンフォーレ甲府に在籍してきたダヴィが、初めての“古巣対決”に臨む。移籍のタイミングやディヴィジョンが違ったことにより、これだけ長く日本にいながら、初めての機会というのは少し驚きだ。だが、本人はいたって平静を保っている。こうした場面で日本人が抱く感情とは少し違う感覚のようだ。
「私にとっては一つの試合にすぎません。もちろん昔のチームメイトに会えることは嬉しいですけど、それ以上のことはない。いまは鹿島のユニフォームを着ていますし、明日は全力を尽くして勝利に貢献したいと思います」
とはいえ、相手の指揮官はダヴィを再生させた城福浩監督。ダヴィの良いところも悪いところもよく知るだけに、これまで3得点しているダヴィをどうやって封じてくるかとても興味深い。しかし、ダヴィは変わらぬ自信を見せた。
「監督は、僕の特徴をよく知っていると思う。でも、3人のマークをつけてきたら別だけど、普段通りに1人のマークだったらいつものプレーができると思う」
2トップの相棒には久しぶりに大迫勇也が戻ってくる。そして、彼らにパスを供給するのが、野沢拓也と本山雅志のコンビとなりそうだ。大迫が「明日はいろんなボールが出てくると思う。楽しみですよ」と目を輝かせれば、ダヴィも「野沢と本山はつねに前を見て良いボールを供給してくれる。自分もそれにうまく反応したい」と期待感を示す。甲府の守備陣にとっては、ダヴィだけに注意しているわけにもいかず、流動的に動きながら攻撃を組み立てる彼らをどう捕まえるかもポイントになるだろう。
大きな期待を背に先発のピッチに立つ背番号10。公式戦4試合連続での先発は、本山にとって09年以来のこととなる。紅白戦では、もともと違う選手が先発組に入っていたが、二人のコラボレーションの見事さにセレーゾ監督も感嘆の声を上げたという。パスを引き出す絶妙なポジショニング、そしてドリブルからの意表を突くパス、針の穴を通す正確性、彼が先発することでチームにもたらされる効果は大きい。ヤマザキナビスコカップの鳥栖戦に途中出場で決勝点を決めた後、3試合連続で先発出場し、鹿島は4連勝を飾ってきた。
「先発で出るときはリズムを大事にしてます。あとは守備の意識を強く持っている。途中出場だとミスできないので抑えているところはあるけれど、先発だとミスをしても取り返すことができる。最初からの方が思い切りできる部分はある。ミツも良い距離感でいてくれるし、岳も前のスペースに飛び出してくれる。まわりがうまくサポートしてくれてると思います」
そう語る本山の表情はいかにも楽しそうである。力を発揮するチャンスが与えられていることに、大きな喜びを感じているようだった。
鹿島も公式戦4連勝中だが、甲府も3連勝と負けてない。38歳の土屋征夫が2試合連続ゴールを決めるなど勢いに乗っている。鹿島の選手たちは、ベテランと若手がうまく融合することで、状況に合わせて粘り強く戦える相手の特長に警戒心を示していた。前回、カシマスタジアムで対戦した2011年の試合では、粘る甲府を押し切れず、アディショナルタイムにハーフナー マイクに決勝点を許した苦い経験を味わっている。攻撃の精度はもちろん、守備の堅さを見せたチームが勝利を手にすることだろう。
以上
2013.04.19 Reported by 田中滋
J’s GOALニュース
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