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【J2:第41節 熊本 vs 横浜FC】プレビュー:横浜FCを迎えてホーム最終戦に臨む、熊本の思いはひとつ。(13.11.17)

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あの日から1ヶ月が経った。この間も時間は同じように流れて、北嶋秀朗は今まで通り、一戦一戦に向けて準備を重ねてきた。残された180分間のうち、芝の上に立って実際に何分プレーできるのかは分からない。しかし「点を取るんだ」という思いは、これまで出場してきた301試合と少しも変わらない。ただ彼自身はそれほど意識せずとも、刻々と減っていく時間の中で、チームメイトやスタンドを埋めるサポーターの気持ちは間違いなく、その1点に収束していく。思いは強くなり、濃縮され、場の空気をつくっていく。そうした感情の波が重なって共鳴すると、スタジアムではとんでもなく劇的なことが起こりうる。この場所ではかつて、実際にそういうことが起きている。

横浜FCを迎える41節は、熊本にとって2013シーズンのホーム最終戦。前節までの40節を終えた時点での成績は、10勝13分17敗の勝点43で18位。残り2試合を勝っても勝点は49にとどまり、15位にも届かない。プレーオフ進出、そして昇格を目指してはじまったシーズンは、残念ながらその目標には及ばない、不本意なシーズンとなった。だが、7月から急遽現場の指揮を執ることになった池谷友良監督はこうも話す。
「本当に降格の危機も感じ取れるポジションで厳しいシーズンだった。でもそうした状況でもお客さんが来てくれて、サポーターが支えてくれる。8節の長崎戦に負けて、次の9節の愛媛戦も負けたでしょう。あの時に、ブーイングでなくて歌が聞こえてきた。あれが本当に心強かったし、良いサポーターに恵まれてるなと強く感じました」
現場に復帰してから選手たちに問いかけ続けてきたのは、そうした思いに応えるべく、「胸を張れるプレーをしているのか」ということに尽きる。もちろん、短いようで長いシーズンの中には、そう言い切れなかったゲームもあろう。だからこそ改めて、今節はその問いかけを胸に刻んで臨まなくてはならない。

迎える横浜FCもプレーオフ圏進出は潰えたが、来季につなぐためにも負けられない一戦。39節の松本山雅との試合ではセットプレーとカウンターから失点してホームで敗れたが、負傷離脱もあってメンバーを変えた前節は、ピッチコンディションもままならない中、高地系治が挙げた1点で富山を降した。今節は武岡優斗が出場停止のため、熊本でも愛された市村篤司が右サイドバックとして出場する可能性も含めて前節とは先発が変わりそうだが、もともと高いスキルを持った選手が揃っておりチーム自体のクオリティがそれによって大きく変わることはない。トップが大久保哲哉か黒津勝かで若干の違いはあろうが、基本的には後方からしっかりビルドアップしてボールを動かし、サイドをうまく使いながら攻撃陣が出入りを繰り返すことで、相手のDFラインのギャップを衝いてくる。

こうした「テクニカルなチーム」(池谷監督)への対応策としては、前節福岡戦の前半、あるいは38節の長崎戦で見せたような、高い位置からのプレッシングで攻撃の組み立てを寸断すること。もちろん、全体を押し上げてコンパクトなゾーンを作ることによって背後にスペースが生じるが、そのリスクを負ってでも、ボールに対する細やかなアプローチとカバーリングを徹底しなくてはならない。加えて、良い状態で奪えれば積極的に最終ラインの背後等スペースを狙うこと、また自陣からでも縦につけるパスを意識することも不可欠。そうやって食いつかせながら、少ないタッチで背後を取っていければリズムも作れる。横浜FCは前後半の立ち上がり15分の得点の割合が多いため、十分アラートしたうえでゲームに入り、序盤からペースを掴めるかどうかが1つの鍵となる。

ともあれ、この一戦では結果が欲しい。南雄太は言う。
「とにかくチームが勝つ事。チームとしてなんとかしてキタジに点を取らせる、そういう空気にならないといけないし、そのために全力でやりたい」
北嶋のホームでの最後の試合に花を添える。それがこのゲームの大きなモチベーションになるのは確か。だがそれだけではない。苦しかった2013シーズンをともに戦ってきた仲間たちと臨むホームでのラストゲーム。皆の思いと力で、最高の90分にしよう。

以上

2013.11.16 Reported by 井芹貴志
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